公益財団法人 日本漢字能力検定協会

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今、あなたに贈りたい漢字コンテスト

総評

「今、あなたに贈りたい漢字コンテスト」の応募作品のランキングを見ていますと、「感」「笑」「謝」「楽」「優」がいつの年も上位を占めています。私はそこに安心を見出します。面と向かっては言わなくとも、たくさんの人に感謝の気持ちを抱き、優しく接しようと思っている人たちが多いということがわかるからです。
また、審査の過程で気づいたことがあります。それは、今回の小学生部門で、二重丸をつけたいと思った作品がとても多かったことです。なぜかと考えました。そして思ったのは、自分の気持ちを素直に表現しているからではないのか、ということでした。私は長年文章を書くことを商売にしていますが、『それでは自分の文章はどうなのか』と反省させられました。

受賞者コメント

絆大賞

小学生部門

大恵 貴子 さん(兵庫県・8歳・西宮市立南甲子園小学校)

私は三才から毎日、お父さんと交かん日記をつづけています。学校のこと、友だちのこと、そしてすきな男の子のことも書きます。こんなにすごいしょうをもらったとお父さんに言うと、お父さんはとてもよろこんでくれました。私は時々、お父さんとけんかをします。でも交かん日記に「ごめんなさい」と書いて仲直りをします。これからも、交かん日記をずっとつづけていきたいです。

中学生部門

赤城 優果 さん(東京都・12歳・洗足学園中学校)

日々中学校生活に追われ忙しく生活している今、ゆっくりと家族や友だちの事を思い、考える機会が私にはあまり無かったように思います。このコンテストを応募するにあたり、中学校入学という節目の年に家族の事、友だちの事、そして自分自身の事について深く考えるとても良い機会になりました。そして、その結果が今回の「絆大賞」という名誉ある賞の受賞につながった事をとても嬉しく思います。ありがとうございました。この賞を心の中に刻み家族や友達との絆をいつまでも大切にしていきたいです。

高校生部門

須原 英香 さん(長野県・18歳・長野県塩尻志学館高校)

この度は、第6回「今、あなたに贈りたい漢字コンテスト」の高校生部門の絆大賞に選出頂き、誠にありがとうございます。結果を両親に報告した所、とても喜んでもらえました。私の両親は共働きで、母は夜勤の仕事のため、朝ごはんは毎朝父が作ってくれます。毎日私達が起きる1時間前には起きて、朝食の支度をしてくれたり、お弁当を作ってくれたりしています。時間にとことん厳しい父は、私達が少しでも遅れていると、朝からガミガミと小言を挟んできますが、そんな父のおかげもあり、予定に遅れたりすることはほとんどありません。「時間を守ることが1番大切だ」という父の教えが、今では私の心がけになっています。
そんな不器用な優しさを持つ父のお弁当には、一切冷凍食品が入っていません。少しでも栄養のあるものを食べてほしい、そんな思いがこもっているような気がしています。なので父のお弁当は、いつ、どこで食べても、暖かいのです。これからも両親への感謝を忘れずに、高校卒業後も過ごせていけたらなと思います。

大学生・一般部門

松山 勇吉 さん(埼玉県・公務員)

この度は「絆大賞」という素晴らしい賞をいただき、本当にびっくりしました。母に伝えたところ、喜んでいましたが、同時に恥ずかしそうでもありました。家族を想う気持ちを忘れずに、大切にしてゆきたいと改めて思いました。
また、今回贈りたい漢字に選んだ「錆」という字は、その状態を示すだけでなく、たった1字の中に時の流れもにじませています。このコンテストを通して漢字の奥深さを一段と感じることが出来ました。ありがとうございました。

日本漢字能力検定協会賞

小学生部門

鈴木 心晴 さん(宮城県・12歳・仙台市立小松島小学校)

私の祖父は、私が小学校に通った6年間、一日も休むことなく通学路で見守りをしてくれました。私が入学する頃に仙台に引っ越してきた祖父。震災で気仙沼の自宅をなくし、突然の生活の変化で、私には想像もできないほど大変なことがいっぱいあったはずなのに、そんな様子も見せずにいつも優しく送りむかえしてくれたことを思うと、本当に胸がいっぱいになります。
応募用紙を見つけた時、今までのお礼の気持ちを伝えたいと思い、迷わず手紙を書きました。受賞の知らせとその手紙を見せた時の、祖父の笑顔を見て、私も本当にうれしかったです。いつかきっと、ここで暮らしてよかったと思ってもらえるよう、これからは私が祖父の力になりたいと思っています。今回は、大変すばらしい賞をいただき、ありがとうございました。

中学生部門

小佐野 円花 さん(神奈川県・13歳・川崎市立川崎高等学校附属中学校)

本当に驚いたということしか言えないです。ただ弟の運動会を見に行って素直に感じたことをそのまま言葉に表して書いただけだったので、この”集”という漢字を目に留めていただいたことは単純に私自身嬉しく思います。しかし、贈るだけでは個人的に正直、意味がないのではないかと思うところが本音です。だから、この”集”を文字に起こすだけでなく、実際に行動に起こせるよう、将来のために自分のできることをこれからじっくりと探していきたいと思います。また、私も見るだけでなく、多くの人を心から応援できる人間になれるよう、日々精進して参ります。

高校生部門

須藤 羽奈香 さん(北海道・17歳・北海道美唄聖華高等学校)

この度は、日本漢字能力検定協会賞という大きな賞をいただけて、大変嬉しく思います。嬉しさと驚きのあまり、学校から受賞したことを報告された日の夜、すぐ母に連絡したところ、とても喜んでくれました。私が帰省したときも、母だけでなく父や祖父、祖母も喜んでくれ、とても嬉しかったです。
今回賞を頂けたことは、日頃から自分の思いを話さない私にとって、とても良い機会となりました。作品内容を読んだ母は、「この賞は私にとっても、あなたにとっても宝だよ。」と言ってくれました。この受賞により、看護師になる決意が、より一層強くなりました。ありがとうございました。

大学生・一般部門

新川 絢音 さん(沖縄県・18歳・専門学校日経ビジネス)

この度はこのような素敵な賞を頂き、大変光栄に思います。私の作品が受賞されるとは思ってもいなかったので、とても嬉しかったです。弟に今回のことを伝えるととても驚いていました。あの時の弟を見るのはとても辛く、いじめはとても酷いことだと思います。それでも毎日学校に行く弟はかっこよかったです。
今では学校でも楽しく過ごしていて、いつも幸せそうです。私は今でも弟を尊敬しています。

審査員賞

小学生部門

迫間 瑠衣 さん(鹿児島県・7歳・姶良市立重富小学校)

とてもすごいしょうをとってとてもうれしかったです。「笑」と言う字はまだならっていなかったので、しらべて書きました。わたしの先生はいつもわらっていてとてもたのしそうです。おこるときもあるけどいつもやさしいです。
わたしは、毎日学校にいくのがおもしろいです。先生には、これからもわらっていてほしいなと思います。

福原 瑠那 さん(奈良県・9歳・近畿大学附属小学校)

今回、わたしの作品を「審査員賞」に選んでいただき、ありがとうございました。漢字には、一文字で人の心を動かしたり、元気にしたりする力があります。おかげさまでお姉ちゃんの受験も終わり、春休みをたのしんでいます。わたしも来年受験生です。しょうらい歯医者さんになりたいのでがんばりたいです。

堀部 寅壱 さん(岐阜県・7歳・関市立金竜小学校)

学校から帰ってきて、お母さんから、「しんさいんしょうにえらばれたよ」と言われて、さいしょは、何のことかよく分からなかったけど、すごいしょうだっていうことを教えてもらってとてもびっくりしたし、「やったー!」と思いました。お母さんと、お父さんと、おじいちゃん、おばあちゃんに「すごいね」と言ってもらえてうれしかったです。おばあちゃんは、ないちゃうくらいよろこんでくれました。つぎは、お母さんや、妹や、弟におくるかん字も考えています。

中学生部門

髙峰 杏莉 さん(三重県・13歳・松阪市立中部中学校)

今回は、審査員賞に選んでいただき、とても嬉しく思います。まさか自分の作品が入選するなんて思ってもいなかったので本当にびっくりしました。
私は学校の国語の授業でこのコンテストに応募しました。最初は何を書こうかすごく悩みました。でも、こういう機会だからこそ普段は言えない姉への感謝を込めて姉に「姿」という漢字を贈りました。私の姉は誰に対しても優しく、私が勉強で困っていたらすぐに教えてくれます。私は姉のような優しく、困っている人を助ける姿に憧れています。でも最近はお互い忙しいこともあり、なかなか前のようにゆっくり話したりする機会が減りましたが、今回の受賞をきっかけに姉といろいろな話ができ、一緒に受賞を喜んでくれてうれしかったです。

丹野 愛華 さん(宮城県・13歳・宮城県仙台二華中学校)

このたびは、第6回「今、あなたに贈りたい漢字コンテスト」審査員賞に選出していただき、誠にありがとうございます。この賞を受賞したと聞いたとき、これは私たち24人がいただいた賞だと思い、全員に連絡しようとしました。しかし、数人の連絡先しか知らず、結局できずじまいになってしまいました。いつか、またみんなと「会」うときに、このことを伝えたいです。
東日本大震災があったように、これからもたくさん辛いことや悲しいことがあると思いますが、そんなときは、仲間たちと一緒に乗り越えていこうと思います。最後に、私たち24人をこのようなすばらしい賞に選出していただき、ありがとうございました。

堤 愛富 さん(福岡県・14歳・東福岡自彊館中学校)

正直なところ、戦々恐々としています。この賞をいただくことに喜びを覚える半面、この独白がマサキ君の目にとまることおそろしくてたまりません。ただ、数年抱え続けた罪悪感を清算したいという思いも強くあり、マサキ君に見つかったら見つかったで、「これで良かった」という思いもまた確かにあるのです。
僕は安易な気持ちでインコに悪戯をしましたが、その後は悪戯がバレてしまわないか、長らく気が休まる暇もありませんでした。マサキ君が本気で怯えているのを見て、やった後になって大変なことをしてしまったことに気が付きました。既に、あの時の気持ちに自分は折り合いを付けていますが、マサキ君はそうではないもしれません。それを考えるにつけ、自分が面白いからと言って、他人に迷惑をかけてはならないと自らを戒めるのです。マサキ君に次に出会う機会があったらちゃんと謝りたいと思っています。反省する機会を頂いた今回の受賞に感謝しています。ありがとうございました。

高校生部門

木村 朱里 さん(大阪府・15歳・四天王寺高等学校)

この度は、審査員賞に選出頂き本当に嬉しく思います。普段は気恥かしくて口に出せない私の気持ちを、『傍』の一文字に託しました。いつでも自分の傍に居ることが当たり前だと思ってしまう家族の存在。その尊さを兄が教えてくれました。
思いがけずこの様な賞を頂けたことに大変驚きました。それと同時に、私たち家族の事を応援して頂いた様で、胸が熱くなりました。この受賞を機に、兄へ私の気持ちを届けられそうです。そのチャンスを下さった審査員の方々に心から感謝致します。

周 大晃 さん(大阪府・17歳・大阪朝鮮高級学校)

まさか自分が受賞できるとは思いもしませんでした。私自身小学生の頃から何度も漢検を受検して、今年このコンテストで入選出来たのもなにかの縁だと感じています。またこの受賞を機により一層漢字、そして言語の勉学にも力を入れていきたいと思います。この度はこの作品を選んで頂きありがとうございました。

藤井 美友 さん(奈良県・17歳・県立吉野高等学校)

何気なくお父さんへのシンプルな気持ちを書いたのでまさか受賞するとは思わなかったので、素直に嬉しいです。この漢字コンテストをきっかけにお父さんへ気持ちも伝えられたと思います。今では、お父さんとは昔よりもっと距離が縮んだ気がしています。この事をお父さんに伝えると喜んで表彰式にもついてきてくれると言ってくれて、心からよかったと思います。おとうさんだいスキです。

大学生・一般部門

鍵山 彩 さん(広島県・教員)

この度は、このような賞をいただき、ありがとうございました。漢字を贈った5歳になる娘にこの話をすると、とても喜んでくれました。贈った理由は娘には少し難しいかなと思ったのですが説明すると、「つまり、紗那が生まれてうれしかったってことよね!」と、娘なりに思いを受け取ってくれたようです。そういえば、「まだ漢字は分からないから」と思い、どのような思いで名付けたかを話したことはなかったなと思いました。
今回は、このような機会をいただいたことで娘と大事な話をするきっかけをいただくことができました。本当にありがとうございました。

田中 園子 さん(福岡県)

このたびは、審査員賞に選んでいただきありがとうございます。驚きとともに喜びを感じております。
私は幼い頃から、漢字の意味や成り立ちを学んだり考えたりすることが好きでした。そして、今回このコンテストに応募させていただいた「歩」は特別な思いのある漢字です。私自身、中学生で精神疾患になり、うまく歩けなくなったとき、「歩」という漢字が「止(とまる)」と「少(すこし)」から成っていることに気がつきました。調べると、「止」と「少」はそれぞれ右足と左足を表しているということでした。しかし、私は、本来の右足・左足ではなく、「止」と「少」であることに衝撃を受けました。「歩みというのは、時に立ち止まってもいいし、ひとそれぞれ少しずつでいいよ」と、そういわれているように感じたのです。
昨年に出会った私の大切な友人も、10代から精神疾患で苦しんできた人でした。だからこの友人に、この「歩」という漢字を贈りたいと思いました。そして今回、コンテストに応募したのは、同じようにうまく歩けず苦しい気持ちになっている人にも伝えたいと思ったからです。そのため、入賞のお知らせが届いた時には、これが多くの人に伝わると嬉しいなと感じました。このたびは審査員賞という賞をいただき、嬉しく思います。ありがとうございます。

西園 多佳子 さん(栃木県・教員)

この度は、第6回「今、あなたに贈りたい漢字コンテスト」の審査員賞に選出していただきありがとうございます。入賞を何よりも両親が喜んでくれました。私はこの「耕」という漢字が大好きです。両親は昨年10月ダイヤモンド婚式を迎えました。畑があったから定年後元気でいられたと言っています。体力は年齢とともに落ちてはいますが、昨年も狭い庭の畑で野沢菜24キログラム収穫したとうれしそうでした。今まで何度収穫した野菜を段ボールに詰めて送ってくれたことでしょう。子育ての中、私はその野菜に何度励まされたことでしょう。暑い日も寒い日も、畑で鍬を持ち続けた両親の力強い姿に、私は今でも励まされています。

※ 受賞者の都道府県、学校名、年齢、職業は応募当時のものです。

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