公益財団法人 日本漢字能力検定協会

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今、あなたに贈りたい漢字コンテスト

総評

漢字は人類の大変な発明だと思います。漢字には、形や音、そして意味があり、一文字にいろいろな想いを込めることができます。
この度、約30,000作品の中から受賞者を決定しました。応募が多かった漢字は、「笑」を筆頭に、「感」「謝」「友」「楽」の順になりました。これは今の時代を表しているのではないでしょうか。私たちは限りある人生をこの世の中で生きている。日々辛いこともあるけれど、できるだけ笑顔で過ごそう。多くの人に感謝しながら、自分の今がある、生きていてよかったと思える。ここに私は大いなる希望を抱きます。
私が大学を卒業する時に母から教わった3つの言葉があります。1つ目は、何事にも手を抜いてはならない。常に全力であれ。2つ目は、傲慢になってはいけない。常に謙虚であたれ。3つ目は、どんな人でも嫌いになることはない。その人の中に自分より優れているものを見よ。この教えを私は一日として忘れたことがありません。
今回の非常に難しい審査に際してもそうでした。ですから、作品に順位を付けることは、母の言葉で言えば、甚だ傲慢なことなのです。しかし、受賞者をはじめ、多くの方の生きてこられたいろいろな想いを改めて強く感じることができました。皆さん、本当におめでとうございます。

受賞者コメント

絆大賞

小学生部門

永友 佑 さん(岐阜県・岐阜市立長森東小学校 2年生)

たくさんの応募の中で自分の作品(漢字)が絆大賞に選ばれたのは夢みたいです。
自分で考えた漢字なのですごいなと思ったし、うれしかったです。
ぼくもうれしかったけど、いちばんうれしかったのは、おばあちゃんだと思います。
ぼくが心を込めて書いたからです。
「手」という漢字にしたのは、おばあちゃんのことを思ったとき、ぼくが小さなときからよく手を繋いでもらったことを最初に思い出したからです。
今でも手を繋いでもらうと、不安なことがあったとき安心できるし、なんだか素直になれます。おばあちゃんの手は魔法の手みたいです。

中学生部門

山口 夏季 さん(神奈川県・山北町立三保中学校 3年生)

この度は「今、あなたに贈りたい漢字コンテスト」において「絆大賞」を受賞する事ができ、本当に嬉しく思っています。
私が通っていた山北町立三保中学校は、この3月末で閉校となる為、ラストの一年間は特に皆の心と心をつなげようと“絆”を大切にしてきました。
それだけにこの絆大賞の受賞は、大きな喜びと驚きでした。
私は、「迎」と言う一文字を選びました。自分を迎えてくれる場がある事は、当然の事かも知れませんが、その当たり前は日々気付かないゆえに最も大きな財産だと思いました。
また、自分が迎えられるだけでなく、自分でもいろいろな人を迎える温かい存在でいたいという思いも込めました。

高校生部門

中野 志保 さん(徳島県・県立新野高等学校 3年生)

漢字に思いを乗せて大切な人に伝えるきっかけになる、この素敵なコンクールに参加でき、直接は照れくさくて伝えることが出来ない母への思いを伝えることができたこと大変うれしく思います。
審査員の方から頂いたコメントのように「背」に人としての財産を蓄えていっていけるような人になれるよう、しっかりと勉学に励み、人生を歩んでいきたいと思います。
そして、いつかは母の背中を追い越せるようになれるよう頑張っていきたいと思います。
最後になりましたが、 今回はこのような賞を頂き、誠にありがとうございました。

一般部門

清水 真弓 さん(大阪府・清水書道教室 代表)

「天空メッセージ」時々天空から便りがあって、故人をすぐ近くに感じることがある。今回の受賞の報告に友人がこんなことを言いました。講評を頂いたその日は偶然にも娘の命日でした。
東日本大震災の数日前、突然娘は亡くなりました。当時、京都大学法学部在学中であった娘は、謙虚でやさしい可愛い子でした。彼女は私の未来、そして希望でした。しかし、子供は子供自身のものだったのです。
娘よ。先に逝ったことをゆるしてあげる。あなたが私達家族に感謝したように、私達もあなたに出逢えて幸せだった。
これからの人生をおかあさんは自分の為に大事につかいます。
ありがとう。あなたと共に生きた証を頂くことができました。

日本漢字能力検定協会賞

小学生部門

大原 梨奈 さん(群馬県・高崎市立上郊小学校 6年生)

賞を受賞することが出来て本当に幸せな気持ちになりました。まず何よりも祖母が喜んでくれた事です。祖母がいつも彩りのあるおいしい夕食を作ってくれている事に恩返し出来たかなと思いました。祖母の喜んでくれたあの笑顔は忘れられないです。沢山のお友達にもお祝いの言葉を頂き、お友達の大切さを知りました。
受賞を通していろいろな事を学び、経験する事が出来ました。評価された喜びを忘れずに今後もいろいろな事に挑戦していきたいです。
すばらしい賞を頂き、本当にありがとうございました。

中学生部門

木村 京香 さん(青森県・八戸市立小中野中学校 3年生)

このような賞をいただくことができ、とても嬉しく思います。
わたしは両親に向けて「望」という字を贈りました。
3年前の東日本大震災を経験し、当たり前のように思っていた生活が、実はとても幸せなことだと気づきました。またそのとき、家族という身近な温もりを改めて感じました。と同時に、支えてくれる家族への感謝の気持ちで胸がいっぱいになりました。子は親を選べないと言いますが、わたしは両親を望んで生まれてきたのだと思います。
「望」という言葉の意味が家族だけではなく、この言葉を見てくださった方々に伝わればいいなと思います。

高校生部門

長浜 恵利 さん(沖縄県・県立八重山商工高等学校 3年生)

「今、あなたに贈りたい漢字コンテスト」において、日本漢字能力検定協会賞という評価をしていただき、大変うれしく、光栄に思っております。
正直なところ、これといった顕著な成果を挙げているわけでもないので、まさか自分が受賞者に選ばれるとは思ってもみませんでした。受賞の吉報を耳にし、非常に驚きました。
受賞した「傘」という漢字は、高校の授業の取り組みで漢字辞書を使って探しました。この漢字は、一つかさの下の意から、ある中心人物のもとに多くの人が集まる。という意味があるそうで、私が贈りたい相手に漢字の意味がぴったりだったので、この漢字を贈りたいと思い選びました。また、普段私たちが使っている漢字の意味についても興味を持つようになりました。これからも皆様のご期待に添えるよう頑張ろうと、改めて気持ちを引き締めていきます。ありがとうございました。

一般部門

LE DIEU HUYEN さん(埼玉県・日本語教師)

入賞したというお知らせを聞いて、とてもびっくりしました。
このコンテストについて聞いた時、ただチャレンジしてみたいと思っただけで、入賞するとは全然考えませんでした。このコンテストについて忘れてしまっていた所にこのようなお知らせをいただき、とてもうれしいと思いました。誠にありがとうございました。
日本語の勉強で漢字はとても大切です。漢字が読めないと、いろいろな困ることに会うと思います。ですから、母国のベトナムで教える時、私はいつも学生たちに漢字の大切さを伝えました。学生にとって、漢字はとても難しいです。でも、漢字の大切さが分かるから、みんな頑張って勉強しています。昨年の9月に日本に来て、日本国際交流基金日本語国際センターの日本語長期研修プログラムに参加して、6ヶ月間、先生や友達から面白い漢字の教え方を学びました。
帰国後ぜひ日本で勉強した方法を生かして、楽しい漢字の授業をしていきたいと思います。

審査員特別賞

小学生部門

伊藤 佳奈 さん(静岡県・御殿場市立原里小学校 6年生)

私は、『今、あなたに贈りたい漢字コンテスト』のようなすごいコンテストで入賞をしてとても光栄です。
私の贈りたい漢字は「命」でした。命の大切さ、大事さ、重さをおしえてくれた牧場士のおじさん。おじさんのおかげで命を大事にしていこうと考えて、私は、将来、看護師など介護の仕事に勤め、人々のためになる人の一人になって命を大切、大事にしていきます。
今、私が『今、あなたに贈りたい漢字コンテスト』のコメントをしているのは、おじさんがいたからです。そして、命の大切さ、大事さ、重さを教えてくれたからです。おじさんには、とても感謝しています。今回、このようなコンテストに入賞し本当に嬉しいです。

植月 桃花 さん(東京都・練馬区立泉新小学校 4年生)

このコンテストで私の作品を選んでくれてとてもうれしいです。なぜなら贈りたい言葉を本当にはなれてしまったお友達に贈ることが出来るからです。メールとちがって「一人」ではなく「みんなに」言葉や気持ちを伝えられるからです。今はどこにいるか分からないお友達も、どこかでこの作品を見てくれると思います。
そして今回のコンテストのように一文字の漢字で嬉しい、怒っている、哀しい、楽しいなど、すぐに伝えることが出来ます。それがとても面白く感じたのでこれからもいろいろな漢字を勉強したいです。

榎本 奏 さん(埼玉県・鶴ヶ島市立藤小学校 3年生)

学校で先生が「やってみる人」といってたくさんの友だちが手をあげていたので、私も手を上げてみました。それがこのコンテストにおうぼしたきっかけです。家に持って帰ってきたけれど、漢字を送る相手が決まらず、まよっていたら、風でゆれている庭の花が目に入ってきたので、おばあちゃんにしよう、と決めました。おうぼしていた事を忘れていたある日、先生から「えらばれたよ。」と言われたので、自分でもゆめのように思いました。これからも人のことを思う気持ちを大切にしていきたいです。

中学生部門

斉藤 来実 さん(埼玉県・川口市立幸並中学校 3年生)

このような素晴しい賞をいただき、ありがとうございました。
最初に「一つの漢字で相手に気持ちを伝える」なんて難しく、全く思いつきませんでした。ちょうどその時、川口市の駅伝大会が近く、私はそれに出場することになっていたこともあり、誰に贈る漢字なのかを考え、駅伝部のみんなへ想いを伝えようと決めました。その時に浮かんだ漢字が「一」でした。「一」という漢字は漢字の中で一番簡単な字だけれど、私の想いがこもった大好きな漢字です。
駅伝の結果ですが、みんなの気持ちが一つにまとまり川口市で2位となり、埼玉県大会へ出場することができました。
私は春から高校生です。常に目標や夢を持ち、努力を惜しまず、日々感謝の気持ちを忘れずに全力で頑張りたいと思います!!

野口 英梨 さん(岩手県・洋野町立種市中学校 1年生)

「今、あなたに贈りたい漢字コンテスト」で中学生部門審査員特別賞を受賞することができ、驚きと嬉しさでいっぱいです。
この「彩」という漢字は、いつも私を支えてくれる家族へ、これからもずっとありのままに、自分の個性を生かして楽しく過ごしてほしいという思いを込めて選びました。私の家族は、いつもユーモアあふれる会話が飛び交う、楽しい家族です。「ありがとう」と口で伝えることは日常でもよくありますが、漢字と文章で感謝を伝えるというのはあまりない機会でした。だから、この取り組みをして良かったと思います。家族のみんなへ、これからもそれぞれの色を大切に、毎日を楽しく彩っていこう!それが私の活力だから。

久永 春音 さん(東京都・板橋区立加賀中学校 2年生)

受賞の報告を聞き、初めは信じられませんでした。でも、こうして入賞することができ大変嬉しく思っています。
私にとってこの漢字は戒めになっています。なぜなら私が選んだこの漢字には結びつけるという意味があるからです。私は部活動の中で部長という、部員を結びつける役割をしています。試合は6人でやっているわけではなく、部員全員で戦っているのです。そのことを忘れず、みんなを結びつけて戦っていきたいです。

高校生部門

冨澤 栞 さん(山形県・県立寒河江工業高等学校 1年生)

期限ギリギリまで何を書いたらいいかわからず、悩みに悩んで生み出した私の漢字がまさかこのような形で評価されるとは思ってもみませんでした。本を読んだり話を聞いたりし、自分なりに解釈することや登場する人物や筆者の思いを読み取り味わうことは得意というか、好きなのですが、自分の手で文章を書くというものがとても苦手で、いざ書き出しても稚拙な文になってしまい、自分の思いを文章に乗せて伝えるということに自信がなかったのですが、今回審査員特別賞という価値のある評価をいただけましたこと、大変有難く思います。また、他の受賞者様の作品を拝見し楽しませていただきました。同じ感謝の気持ちを伝えるにあたっても様々な表現の仕方があり、それぞれに細かな込められた想いの違いがあるのだなと強く感じました。あらためて学ばせていただきました。この度は賞をいただけましたことを嬉しく思います。有り難うございました。

星 啓太 さん(大阪府・大阪市立南高等学校 3年生)

審査員特別賞という賞を受賞できて本当に嬉しいです。僕自身、「諦」という字に、諦めるという意味以外があることを知ったのは、何の字を贈ろうかと迷いながら意外性を狙って辞書を開いたその時でした。語源などから紐解いていくと素敵な意味をもっているのにマイナスなイメージが強く印象づけられていることをとても残念に思います。自分が生きてきた十八年間の中でも、「諦」が必要な時は何度もあったように思います。その字を贈った以上は、自分自身もこの字を胸に刻んで生きていこうと思います。

一般部門

菊地 彬 さん(神奈川県)

「瓢箪から駒が出る」とは正に此の事ですね。「審査員特別賞」入賞との思い掛けない知らせを受け、兎に角びっくりしました。数多くの応募作品から善くぞ審査員の方々の目に留まったものだというのが正直な気持ちです。思いもよらぬ災難に遭い、途方に暮れていた弟への応援歌のつもりで応募したものですが、屹度、此方の心意気が通じたのでしょう。何はともあれ、この強運を素直に喜びたいと思います。最近は「横浜漢字の会」の仲間と相互教授方式による勉強会や食事会(自由参加)を楽しんでいますが、漢字知識を得るだけでなく、さまざまな情報もあり、それも亦、楽しみの一つになっています。

菅原 千恵子 さん(東京都・主婦)

このたびは審査員特別賞をいただき、とても嬉しく思っています。
「恕(ジョ)」の文字は、なかなか生活の中で見ることがなく、馴染みがないのですが、それだけに意味を知って覚えれば忘れられない漢字だと思います。
恩師から「忘れてはいけないよ」と教えていただきましたが、私自身、ひどく思いやりに欠け、愛情に欠けているので、この文字を意識せざるを得ないのが実情かもしれません。娘たちはやはり「恕」を覚えてはいませんでしたが、これを機に「自分がされて嬉しいことを人にする」ことを忘れずに生きてくれることでしょう。皆さまも覚えて、ぜひ。

山口 昂子 さん(岩手県・教員)

受賞の知らせを聞き、驚きと喜びに包まれました。主人への思いをそのまま正直に書いたものだったので、まさか入賞するとは思ってもみませんでした。とても嬉しく思いました。
漢字一字に思いをこめるー。大切な人に、ある名言や諺を贈った経験はありましたが、漢字一字を贈ったことは今回が初めてでした。自分の気持ちを表す手段がまた一つふえた気がします。内に秘めた気持ちを、外に表すことが大切。4月から、私もアメリカに渡りますが、そこでも今回の経験が生かされそうです。

※ 受賞者の都道府県、学校名、学年、職業は応募当時のものです。

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