【漢検50周年記念】知られざる検定の裏側(採点編)

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漢検の採点はどのように行われている?子ども漢検リポーターが採点に挑戦

漢検では、年間1億問を超える解答を採点しています。採点の中で最も重視していることはすべての受検者に、公正な評価を届けること。
漢検の出題範囲である約6,000字の一文字一文字に細かな判断基準を付し、複数人によるチェック体制を設けることで正確な採点を行っています。漢検の採点は厳しいと感じる方がいらっしゃるのはそれが理由かもしれません。
このたび漢字大好きな子ども漢検リポーターの小学生に、模擬採点にチャレンジしていただきました。

協会職員による採点時の判断基準の説明
協会職員による採点時の判断基準の説明

漢検の採点時の判断基準と採点方式とは?

「木」の縦画はとめても、はねても正解となる
「木」の縦画はとめても、はねても正解となる

漢検の採点は公的資料※に基づき「文字特有の骨組みが読み取れ、だれが見てもその字であると判断できれば、漢字の細部のとめ、はね、はらいなどの書き方によって不正解としない」という原則のもと行っています。

たとえば「木」という字の縦画の最後はとめても、はねても、原則に基づき正解となります。当協会ではこのような細かな判断基準を漢字一文字一文字に設定しています。

平成22年内閣告示「常用漢字表」の「(付)字体についての解説」、文化審議会国語分科会報告「常用漢字表の字体・字形に関する指針」など

二人の採点者が同じ問題を判定する

当協会では高品質な採点を実現するため、二人の採点者が同じ問題に対して別々に判定を行い、両者の判定が一致した場合のみ採点結果を確定させます。もし一致しない場合は、更に別の採点者が判定を行うことで正確な採点を行っています。

子ども漢検リポーターが採点にチャレンジ!

子ども漢検リポーターが実際に採点にチャレンジ。
挑戦する採点画面には、1問ごとに切り出された解答画像がずらりと並びます。実際の採点現場でも、同じ問題に対する解答を串刺しで表示させることで、見落としを防ぎながら効率のよい採点を行っています。
採点画面に映った「借」の文字は、「借」が「貸」になっていたり、右下の「日」が「月」になっていたりと、間違い方もさまざま。間違いとするか正解とするか曖昧な書き方の字に頭を悩ませます。

実際のシステムを使って採点に挑戦
実際のシステムを使って採点に挑戦
漢検の採点は、字ごとに細かく気にするところがたくさんあって難しかったです。
子どもリポーターアイコン

このように当協会ではひとつひとつの解答に真摯に向き合い、細部にわたる基準の徹底と複数人によるチェック体制をとることで、公正で正確な採点を行っています。

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