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私の好きな漢字と漢検 vol.15(後編)まわり道をしても人生に無駄なことはない お笑いコンビ 和牛さん

 いまや日本を代表する漫才師として活躍するお笑いコンビ・和牛。そんな二人は一体どんな理由でお笑い芸人を目指すことになったのでしょうか。学生時代を振り返り、そのきっかけや物事に取り組む時の心の持ち方を教えていただきました。

お笑いコンビ 和牛(わぎゅう) 水田信二さん 1980年愛媛県伊予市生まれ。(写真左) 川西賢志郎さん 1984年大阪府東大阪市生まれ。(写真右) 吉本興業所属。2006年にコンビ結成。2014年、「第44回NHK上方漫才コンテスト」にて優勝。2018年に「第53回上方漫才大賞 奨励賞」を受賞。「M-1グランプリ」では2016年より3年連続準優勝。現在、テレビは『和牛のA4ランクを召し上がれ!』(南海放送)『断ちごはん~和牛もいただきます~』(BS日テレ)『和牛のギュウギュウ学園』(関西テレビ)など、ラジオは『和牛のモーモーラジオ』(文化放送)に出演中。

違う道に進むことで気づいた、お笑いへの熱意

川西 幼い頃から仲の良い友人たちの前でちょけて(ふざけて)みんなが笑ってくれることを“気持ちいい”“楽しい”と思う感覚はありました。文化祭で友達とトリオを組んでネタを披露したこともありますし、学生時代はいわゆる“お調子者”でしたね。その頃から「芸人になりたい」という気持ちはあったと思いますが、具体的に口にしたことはありませんでした。
そんな僕が本格的に芸人を目指そうと決意したのは大学生の時。周りに流されるままに受験をし、何の目標もないまま大学に入学した僕とは対照的に、友人はすでに目標に向かって勉強し始めていたんです。そのギャップに衝撃を受けました。そこから僕も真剣に自分の将来に向き合い「やっぱり芸人になりたい」とはっきり分かったので、大学を中退してNSC(※)に入学しました。

水田 僕は中学2年生で「お笑い芸人になる」と決めていましたね。高校3年生の時、相方にしたいと思っていた友人が、料理人を目指して神戸の調理師学校に進むと言うので「じゃあ僕も一緒に行こう」と、すぐに入学願書を提出。しかしその後、その彼から「やっぱり調理師学校に行くのはやめた」と言われてしまい、結局僕一人で進学することになりました……。
 とりあえず1年間学校に通って調理師免許が取れたらNSC(※)へ行こうと思っていたのですが、気づくと料理が好きになっていました。そしてそのまま就職。細かい作業が多い料理人の仕事も自分に向いていると感じていましたが、「やっぱりこれが一番やりたいことじゃない」という思いが心にずっとありましたね。23歳の時に、先輩に言われた「遊んでいていいのは25歳まで」という言葉で火がつき、NSC(※)に入学する決心ができました。料理人を辞める時はもう後がないという気持ちでしたし、違う職業を経験したからこそ「自分にはお笑い以外の道はない」と強い覚悟を持つことができたのだと思います。

※NSC…吉本興業直営の養成所・芸能スクール

本気で取り組めば、どんなこともプラスになる

川西 学生時代は勉強せなあかん時期。学校では必ず授業があるので、どうせ同じ時間を過ごすのであれば、しっかりやっておいた方が絶対にいいですね。勉強もそうですが、興味を持てることなら頑張れると思うので、まずは気持ちが動いたものを積極的にやってみること。何が人生の役に立つのかは分からないですから。僕は芸人なので「芸人は面白ければそれでいい」と思っていたのですが、最近いろんな場面で「芸事以外に何かできることはありますか?」と聞かれることが増えました。資格や免許、特殊な特技を求められることも多く、お笑いだけでない「意外とこんなことができる」ということが自分自身のプレゼンテーションになり、魅力にもつながっていくのかなと思います。

水田 僕はどちらかといえばマイナス思考なので、「こうなりたいから」ではなく、「こうなりたくないから」という気持ちで頑張ってきました。諦めるのは簡単で、傷つかなくて楽だけど、本気でやらなかった時に自分が望む人生を送れなくなると想像するだけで、めちゃくちゃ怖かったんです。だから、遊びも勉強も部活も恋愛も、全部本気でやった方がいいと思います。
 実は芸人さんってマイナス思考の人が多いんですよ。自分の作ったものにすぐに満足しちゃうといいものはできないので。「もっとやらなあかん。これじゃ足りひん」と思えることが今はプラスに働いていると感じています。

「細かさは、すでに親父超え」

川西 水田くんの性格は、お父さん譲りなんだと思います。何度か水田くんのお父さんにお会いしたことがありますが、言い方やそれに対する動き方は少し違うけれど、「結構細かいことを言う人」という印象がありますね。

水田 確かに。でも今は、親父が間違えていることを僕が指摘することも。その時に親父がとても悲しそうな顔をするので、なるべく軽く言うように気をつけています。多分もう、細かさでは親父を超えているんじゃないかと(笑)。

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