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小学校

コミュニティ・スクールのよさを生かした学校経営

学校長 安齋 宏之 先生(文部科学省 総合教育政策局 CSマイスター)

東北 / 福島

[公立] 本宮市立本宮まゆみ小学校

学校長 安齋 宏之 先生

(文部科学省 総合教育政策局 CSマイスター)

■教職員・保護者・地域住民の熟議を通じて作りあげた教育目標

 本校は、2021年4月より、「地域とともにある学校づくり」を目指すツールである学校運営協議会制度を取り入れた学校(コミュニティ・スクール=CS)となりました。2020年度、CSを導入する準備として、学校・家庭・地域が共有できる新たな目標(教育目標)づくりを、教職員・保護者・地域住民が協力して行ってきました。そして、「『楽しいこと考えよう』~しあわせを創るまゆみっ子の育成~」という新たな教育目標を作りあげました。(図1)

 この目標には、子どもたちが、「どうすれば楽しく学べるか」「どうすれば楽しく遊べるか」「どうすれば楽しく学校生活を送れるか」を自ら考え、実行し、振り返ることを通して、変化の激しい社会をたくましく生き抜く力を身につけ、自らの幸せだけでなくみんなのしあわせを創る人になってほしいとの保護者・地域住民・教職員みんなの思いや願いが込められています。

 本校では、この新たな教育目標の具現化を図っていくために、CSや地域学校協働活動の機能を活用し、保護者・地域住民参画・協働型の学校経営を目指しています。しかし、実態は保護者の学校依存や地域住民の関心の低下が進み、当事者意識は減退しています。そこで、本校では、保護者や地域住民の当事者意識を高める仕掛け(機会や場)として、次の3つの取り組みを進めていきたいと考えています。


①熟議の実施(教職員、保護者や地域住民が、学校の課題等を共有し、熟慮と議論を重ね解決のアイディアの創発を目指す方法)

 熟議を重ねることで、学校と家庭・地域との相互理解、信頼関係が高まります。本校では、学校運営協議会の委員を中心に、保護者や地域住民を巻き込みながら計画的に熟議を行っています。

②「まゆみっ子会」の設立(本校児童のサポーターとして、登下校の見守りや学習活動の支援に協力いただくボランティア組織)

 地域の誰もが本校児童(まゆみっ子)のサポーターとなり、子どもたちや学校の教育活動に直接関われる機会や場として、「まゆみっ子会」の設立を進めています。

③当事者意識を高める具体的な取り組み(目標を明確化し、具体的な取り組みを行うことで、保護者・地域住民の参画意識・当事者意識の高揚をはかる機会・場)

 本校では、教育目標の具現化を図るために、保護者・地域住民がそれぞれの立場で参加できるような具体的な取り組み(③の実践)をCSで話し合い、行っています。たとえば、まゆみっ子を「あいさつ名人」にする取り組みや「情報の達人」にする取り組みなどです。

(図1)教職員・保護者・地域住民で作りあげた学校経営・運営ビジョン

■「情報の達人」を育てるための1つの活動として「漢検の全校受検」実施

 教育目標の具現化のため、子どもたちに4つの力(「コミュニケーション力」「挑戦力」「創造(想像)的思考力」「情報活用力」)を育みたいと考えています。それらの力を育むための具体的な取り組みをCSの機能を生かしながら順次進めていますが、「情報の達人」を育てる取り組みの一環として、2021年度から「漢検の全校受検」に取り組むことにしました。

 特に「情報活用力」の育成というと、近年はICTやタブレットを巧みに操る児童の姿が思い浮かぶかもしれません。情報端末等を扱う操作力も大切ですが、実は、そこで扱われる膨大な情報から必要な情報を選択する力がなければ情報の活用は進みません。

 そこで欠かせない力が読む力の基盤となる語彙力、特に漢字力というのが、本校の考え方です。一方で、漢字力は個人差が大きく、一度苦手意識を持った児童は漢字の学習への取り組みも消極的になりがちです。2020年度まで市の補助金を活用し、希望受検を行ってきましたが、苦手意識の強い児童には、未受検者が多いのもその現れと思います。そこで、保護者とも話し合い、2021年度から全校受検を行うことにしました。


■「漢検の全校受検」に向けた保護者・地域住民参画・協働型学習活動

 全校受検を行うに当たっては、CSのよさを生かしながら学校、家庭、地域がそれぞれに「楽しい漢字学習」を目指すこととしました。

 学校では、日々の国語科における新出漢字の指導はもちろんですが、漢字カルタや漢字クイズ、タブレットの活用など、漢字に苦手意識を持つ児童も興味・関心を抱くよう工夫しています。また、「挑戦力」を育むため、「漢検チャレンジシート」(図2)を作成し、児童が自己目標を明確にして主体的に取り組めるような支援を工夫しています。

 家庭には、「漢字の親子学習」を推奨し、ノーメディア・デーなどに親子で漢字学習に取り組むよう呼びかけています。そこで行われた親子学習の好事例は、学校便りで紹介する計画です。

 地域では、「まゆみっ子会」(本校のボランティア組織)の協力を得て、11月の放課後に漢検に向けたチャレンジ学習会(地域学校協働活動)を開催します。この学習会は、基本的に先生方はタッチせず、「まゆみっ子会」に運営をお願いする予定です。

 これらの取り組みで期待されるのは、児童の漢字力・語彙力の向上ですが、親や地域の方々、仲間と漢字を楽しく学ぶことを通して、自尊感情や自己肯定感も高められたらと願っています。

 以前勤務した学校で、「子どもと一緒に漢検4級にチャレンジしたことで、学ぶことの楽しさを再確認にすることができました」とおっしゃっていた保護者がいました。子どもを育てる取り組みが、実は保護者や地域住民をも育てることにもつながることがわかり、保護者や地域住民を巻き込む「協働」の大切さを改めて感じさせられました。

 「漢検の全校受検」の実施は、手段であって目的ではありません。本校では、これからも教育目標の具現化を図っていくために、CSや地域学校協働活動の機能を活用し、保護者・地域住民参画・協働型の学校経営を目指していきます。


(図2)「漢検チャレンジシート」


※掲載内容(所属団体、役職名等)は取材時のものです。

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