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小学校

漢検挑戦はまさに「学びのサイクル」の集大成となる取り組みです/小学校/福岡

校長 近藤 真紀 先生 / 教頭 植村 徹也 先生

九州・沖縄 / 福岡

[公立] 香春町立勾金小学校

校長 近藤 真紀 先生 / 教頭 植村 徹也 先生

本校の重点活動と漢検の位置付け

 本校では子どもたちの学力や学習に向かう意識を高めるため、年間を通して「学びのサイクル」を作ることに主眼を置いた教育活動を行っています。その一環として、平成24年頃から漢字の反復練習や百ます計算に力を入れてきました。例えば、年度初めに漢字前倒し学習の取り組みを行い、その後、朝学習の時間や宿題を使って反復練習を行っています。また、習熟度の確認として学期毎にユニットテストや漢字オリンピックを行い、漢字のくり返し学習を実践しています。特に、担任を受け持っていない教員が全学年の朝学習等に積極的に関わり、取り組みを徹底することにより、学校全体で着実に効果を上げてきました。
 漢検を導入した目的は、まさに「学びのサイクル」の集大成となる取り組みとして最適だと考えたからです。あわせて、この一連の過程は福岡県教育委員会が展開する「鍛ほめ福岡メソッド(鍛えて、ほめて、子どもの可能性を伸ばす!)」のコンセプトにも合致しています。漢検という全国的な検定に挑戦させることで、子どもたちは学習に対してしっかりと目標を持つことができます。そして目標に向かって頑張ろうとする力を身に付け、教員はその頑張りをほめて伸ばすことができます。学校が一致団結してこの好循環を作るためにも漢検の取り組みに大きな期待を寄せました。

全校実施における運営体制

 平成29年度第3回検定で全校児童(156名)が初めて漢検を受検しました。全校で取り組む上での一番の課題は、教員が共通認識を持つことだと思います。ただイベント的に実施するのではなく、「学びのサイクル」の一環として漢検が位置付いていること、そして実務面で担任に負担をかけないことを強調してきました。管理職含めて校内でこの活動に携わらない教員がいない体制を整えることが重要だと感じています。
 また、漢検に向けた学習について、各学年の発達段階に応じた取り組みを心掛けました。例えば、高学年の場合は問題に慣れるため、事前に何度も模擬テストを行いました。その都度子どもたちに目標点を設定させ、それに向けて頑張るよう促したところ、日頃から自学自習する意識が高まったと実感しています。一方、低学年の場合はいかに気持ちを乗せるかが大事です。基本となるのは漢字をきちんと覚えることなので、練習問題を使って書き順を声に出しながら運筆を確かめるような指導に重点を置きました。
 加えて、保護者の協力も欠かすことができません。子どもたちの成長に還元するため、受検にあたってPTAの予算から検定料の一部を補助していただきました。これは学校の取り組みが少しずつ実を結び、それが保護者にも理解していただけたのだと考えています。

漢検に対する反響と手応え

 当初の期待通り、漢検は子どもたちがしっかりと目標を持ち、それに向けた頑張りを引き出すことができる内容でした。これまであまり漢字学習に意欲的ではなかった児童も、検定日が近づくにつれて「合格したい」という意識が高まったと感じています。それに伴い、漢字の習得状況にも変化が見られました。例えば、1学期のユニットテストでは15%~30%程度の正答率だった児童が3学期には70%近い正答率にまで伸長するケースもありました。さらに漢検の合格率93.59%という好成績を収められたことは、教員の間でも今まで取り組んできた指導方法に対する自信につながっています。また、保護者からも「漢検に向けて家で一緒に漢字を勉強する頻度が増えた」との声が多く寄せられ、家庭での学習習慣の定着にも効果がありました。
 あわせて、通い慣れた学校で受検できることは大きなメリットだと思います。子どもたちにとっては場所が変わることで緊張しすぎてしまったり、保護者にとってもわざわざ別の会場まで出向かなくてはならなかったりという精神的・時間的な面での負担が和らぎ、安心してチャレンジできる学習体験の機会になることも確認できました。


今後の展望

 今回の取り組みを通して、本校が重視する「学びのサイクル」をさらなる好循環へと発展させる第一歩を踏み出せました。合格という明確な目標に向けて頑張る過程を大事にできること、そして日常的に漢字を使いこなす力を習得できることが漢検の魅力だと感じています。漢字そのものを覚えるだけではなく、総合的に学習することができるツールとして今後も取り組みを継続し、漢検をきっかけに子どもたちの学力や学習意欲の向上および学習習慣作りにつなげていきたいと考えています。


※掲載内容(所属団体、役職名等)は取材時のものです。

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