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団体受検 取組事例(小・中・高 等)

小学校

デジタル×アナログで児童の学習を支援する/小学校/大阪

教頭 山根 敏夫 先生

近畿 / 大阪

[公立] 大阪市立加賀屋小学校

教頭 山根 敏夫 先生

■本校について
 本校のある大阪市住之江区は都市部へのアクセスがよく、地域住民のつながりが強い、のどかな地域です。「豊かな心を持ち、自ら学び、自ら考えて行動するたくましい子どもを育てる」という学校教育目標のもと、日々さまざまな教育活動を実践しています。その中でも「決まりを守ること」「友達を大切にすること」「学校を美しく保つこと」の3つを「加小っ子3か条」と名付け、教員と児童との約束事として大切にしています。毎週末に児童の様子を教員間で共有し、翌週に共有内容をもとに児童への声掛けをすることを欠かさず行っています。
 

■「基礎学力」と「話を聞く力」を伸ばすための手法として漢検を活用
 先述の「決まりを守る」「友達を大切にする」「学校を美しく保つ」の「加小っ子3か条」については、児童に浸透し始めている一方で、以下の2点が課題だと感じていました。
 1点目は「基礎学力」です。学習する習慣が児童に十分に根付いておらず、全国学力・学習状況調査の結果を見ても改善の余地があると感じていました。
 2点目は「話を聞く力」です。「話を聞く力」を養うために、朝会で校長先生が伝えた話を教室に戻ってから各自のノートに書き出させる、といった取り組みも行っていますが、それでも児童は「人の話を聞く」ことが苦手でした。
 上記の「基礎学力」「話を聞く力」の土台になるのは言葉の力や語彙力です。言葉の力や語彙力は小学生の間だけでなく将来にわたって大切な力であり、だからこそ小学生の段階からしっかりと身につけさせたいと教員一同感じていました。こういった背景から言葉の力や語彙力を育成するための手法として、本校では、4.5.6年生全員が漢検に取り組んでおり、毎年1月に全員が受検します。
 

■タブレットや《学校向けマイページ》を利用し、漢検の学習や検定実施の準備を進める
 漢検の学習は12月初旬からスタートします。「団体専用ページ」から前年度の受検データをダウンロードし、データを反映した「目標級決定シート」を児童一人ひとりに配り、受検級を決めさせています。前年度に受検していない4年生は、過去問題を数回解き受検級を決めます。5.6年生は前年度の受検結果や今の実力をもとに受検級を決めます。漢字学習に対する得意・不得意は児童によって異なりますし、「自分で目標を決め、その目標達成に向けて取り組む」という経験が大事ですので、教員から児童へ受検級を指定することはありません。
 学習には漢検協会が提供する無償教材「漢字学習サイクルプリント」を6回に分けて使用しています。1回20問程度の問題量で児童にとって取り組みやすく、かつ複数の級に対応しているため教員としても使用しやすいと感じているからです。本校では漢検協会のWEBサイト「漢検 団体サポートサイト」から本教材のPDFデータをダウンロードし、Teamsで児童のタブレットに配信、教員は解答用紙のみ印刷して児童に配布しています。教員が用意するものは解答用紙のみのため、プリントを大量に印刷する手間を省くことができ、教員の働き方改革にも効果があります。
 今年度からは漢検協会のWEBサイト「漢検 団体サポートサイト」《学校向けマイページ》(以下:《学校向けマイページ》)も利用しています。活用の背景として、これまでの情報管理が煩雑だったことが挙げられます。従来は漢検の取り組みを紙で引き継いでおり、必要な情報をすぐに取り出せませんでした。今後漢検の担当者が変わってもスムーズに取り組みを引き継げるようにしたいと思い、《学校向けマイページ》を利用し始めました。《学校向けマイページ》をいざ使ってみると漢検の指導・取組内容を細かに記録することができたり、実施準備を始めなければいけない時期にメールでリマインドする機能もあったりと、丁寧にゆとりをもって実施準備を進めることができました。
 

■漢検の受検を通じて児童の基礎学力や学習意欲へ効果
 漢検の取り組みを通して、児童の基礎学力が確実に向上しています。実際に全国学力・学習状況調査でも国語のポイントが上がっており、児童の漢字学習への意欲が年々高まっていると感じます。また児童の話題に漢検が上がることも増えました。学校のテストと異なり、漢検という外部の検定を受検することが児童にとって刺激になっているようです。
 

■デジタルとアナログを掛け合わせた学習支援を行う
 結果が送付される時期には《学校向けマイページ》で今回の志願者数・受検者数・合格者数・合格率が学年別・級別で細かに確認できるため、教員間でも共有する予定です。本校の教員が漢検の受検結果にアクセスしやすいように《学校向けマイページ》で他の教員用のアカウントを発行し、実践レポート機能を活用して次年度に向けた振り返りを校内でスムーズに行いたいと考えています。また《学校向けマイページ》以外にも、「漢検 団体サポートサイト」にある無償教材や保護者へのお知らせ文書のひながた等も今後利用していきます。
 現在学校現場では徐々にデジタル化が進んできていますが、一方で紙を利用したアナログの取り組みも児童の学習にとって適していると感じる場面があります。双方の良さを利用しながら今後もより一層、デジタルとアナログの両輪を回して児童の学習をサポートしていきます。
 


◇参考

■「漢検 団体サポートサイト」とは…
「団体サポートサイト」では、「検定運営にかかる業務効率化、手間軽減」や「教育・学校目標達成に役立つ効果的な検定活用」をサポートする各種機能をご用意しています。無償学習教材、検定実施に向けた各種サポートツール、スケジュールフォーマットなどさまざまなコンテンツをご利用いただけます。



■「漢検 団体サポートサイト」《学校向けマイページ》とは… ※学校向けWEBサイト
「漢検 団体サポートサイト」《学校向けマイページ》では、「漢検 団体サポートサイト」と同じく「検定運営にかかる業務効率化、手間軽減」や「教育・学校目標達成に役立つ効果的な検定活用」をサポートする各種機能をご用意しています。検定計画の作成~振り返りまで学校個別の情報を入力、蓄積することができ、入力した情報は簡単に出力・共有いただけます。検定に関する一連の流れをサポートするサイトとなっています。


※掲載内容(所属団体、役職名等)は取材時のものです。

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