団体受検 取組事例(小・中・高 等)
小学校
日頃の学習の積み重ねが結果に表れるため、子どもたちの大きな励みに/小学校/東京
関東 / 東京
[公立] 東京都葛飾区立柴又小学校
渋谷 学校長 | 阿部 副校長
教科の枠を超えて"コミュニケーション能力"を育成
本校は"学力をつける学校"を目指しています。"学力"を「学習指導要領に記載されていること全て」と捉え、義務教育の基礎を培うという使命を果たしたいと考えています。中でも、全教科・領域に必要な基礎学力は"コミュニケーション能力"であるため、教科の枠組みを超えて、読解力を高めるための取り組みを進めてきました。相手の言うことを聞き取る、自分の伝えたいことを正しく伝える、資料を咀嚼して正しく活用する、以上の3点を重視しています。例えば算数では、計算能力とともに読解力も高めるため、文章題の解法を他の人に説明する過程を経験させています。また、朝会の校長講話を、子どもたち全員が自分の語彙を使って要約する取り組みを行っています。
漢字力向上の一環として「漢検」を導入
近年、漢字を読めても書けない子どもが増えたと感じます。中には、学校名や自分の名前を漢字で書けない子どもも見受けられることから、漢字力を底上げする必要性を感じていました。区が各種検定の到達目標を明示したこともあり*、本校では漢字力向上の一環として漢検を導入しました。明確な目標が、子どもの学習意欲を喚起し、学習の持続につながっています。
日頃の学習の積み重ねが、「合格」という結果に表れるため、子どもにとって大きな励みになっています。徐々に学習習慣が身につきつつあり、子どもの多くが継続して上の級にチャレンジする意欲をみせています。校長講話の要約も、ひらがなしか使わなかった子が漢字交じりで書けるようになったり、キーワードしか書けなかった子が文章を組み立てられるようになったりと、変化が表れています。
検定日は年に3回設けています。定期的に受検機会を設けることで、子どもたちのチャレンジ意欲を最大限に活かせると考えていますので、学期中に1度は実施しています。また、年3回の実施予定日は学校ホームページの年間行事に掲載しています。子どもや保護者に検定実施時期をしっかり意識してもらい、無理なくステップアップできるよう学習計画を立ててもらうためです。参加者は年々増えており、昨年度は3年生以上の子どもたちの多くが参加しました。上の学年に上がると、さらに上の級に挑戦する、という学習意欲の継続が、学校全体の取り組みの定着につながっています。
※葛飾区は、『葛飾区教育振興ビジョン』を策定し、小学校卒業時に数検6級、漢検5級、中学卒業時に英検3級、数検3級、漢検3級のいずれかを合格した者が、半数以上になるように取り組んでいます。
※掲載内容(所属団体、役職名等)は取材時のものです。