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小学校

持続可能な「地域の学びの拠点」を目指して/小学校/静岡

校長 伏見倫也 先生

中部 / 静岡

[公立] 静岡市立宮竹小学校

校長 伏見倫也 先生

■さまざまな物事や人との関わりを通じて「進んでかかわる子」を育てる
静岡市は小中一貫教育を進めており、令和5年度からは南中学校区グループ5校合同でコミュニティ・スクールが立ち上がりました。本校は南中学校区グループに属する全校児童約500人の学校です。コロナ禍では様々なことが制限されていましたが、これまでのものの形を整えながら地域連携に取り組み、「切り拓け たくましく  こころゆたかに」を統一目標として子どもたちを育てています。

本校は重点目標として「進んでかかわる子」を掲げています。コロナ禍においては活動が制限されていたことで人と人との関わりが希薄になり、子どもたちが体験・経験できる機会が限られていました。そのため「さまざまな物事や人と関わる機会をつくりながら子どもたちを育てていきたい」という想いがこの重点目標には込められています。
教育活動を下支えるものは「知=かしこさ、徳=すなおさ、体=たくましさ」です。「学びの基礎基本、生活の基礎基本、社会との関わりの基礎基本」を大切にしなくてはならないと考えており、基礎基本がすべての土台であることは教員間の共通理解となっています。
 

■検定を導入した理由
本校は2022年度より漢検を導入しました。導入した理由は3つあります。

1つ目は「コロナ禍における突破口を見つけるため」です。
コロナ禍では様々な行事ができなくなり、学校に集うことができなくなりました。子どもたちが挑戦する機会も制限される中で何かできないか考え続け、検定への取り組みであればコロナ禍においても実行できると考えました。

2つ目は「学びの連携」と「地域との連携」です。
小中学校の連携の1つとして検定を活用して「学びの連携」をしたいと考えました。本校が受検会場となり中学生が母校である本校にどんどん足を運び受検してほしい、また小学校で学んだことをもって進学して中学校での充実した学びに繋げてほしいという思いがあります。中学生で漢検の級を持っていることは高校入試でも有利になるので、その先の進路実現につなげる手段のひとつとしても活用して欲しいと考えています。
「今日は検定日だから宮竹小学校に漢検を受検しにいこう」というように、漢検を活用して本校と「地域との連携」をより進めることも導入理由の1つです。

3つ目は「基礎学力の向上」です。すべての教科の土台となる漢字・語彙力や国語力がないと理科、社会、英語など他教科の問題が解けないと考えています。そのため子どもたちに土台となる漢字・語彙力をつけてあげたいと考えました。
 

■校内への定期的な共有と方法 ~初めて漢検に取り組むにあたって~
先生方には協会発行の「漢検ジャーナル」や協会が用意している資料・プリントなどを活用しながら「漢検とは何か」「取り組むことでどのような効果があるのか」「費用はどれくらいか」等を定期的に少しずつ伝え、共有しました。合わせて漢検への取り組みは「中学校や地域との連携になること」も伝えました。 本校では初めての取り組みでしたが先生方は積極的に子どもたちや保護者に呼びかけをされ、結果、「学級単位で取り組んだクラス」があったり、「児童だけでなく校区の中学生やそのご兄弟の方」も受検されたりしました。
 

■漢検実施による子どもたちの変化
コロナ禍では学校集会も限られており校内表彰もできない状況が続きました。子どもたちのがんばりを称賛する機会をつくるために「どのような表彰状でも良いので、学校に掲示するから持ってきてね!」と、呼びかけました。
子どもたちはみんな「貼って!貼って!」と漢検の合格証書などを喜んで持ってきてくれて、今では廊下は合格証書の掲示でいっぱいになっています。

漢検は小学1年生の配当漢字である10級から級が設定されており、「自ら決めた目標に向かって、漢字を楽しみながら覚えられる」、教科書だけでは体験できない価値があります。
自らお金を払って「合格を目指す気持ち」は、必ず「学び」につながります。漢検への取り組みは基礎学力の向上はもちろん、「自ら取り組む自主的な学びに向かう力」を育むことにもつながります。
 

■今後に向けて ~「地域の学びの拠点」を目指して~
漢検を活用して本校を「地域の学びの拠点」にしていきたいと考えています。このような取り組みは、単年で終わらせるのではなく継続して取り組むことが大切です。一方で、取り組みが拡大することで本校の業務も増加します。「運営できる体制をどのように整えて、どのように次の世代につなぐか」は今後取り組んでいくべき課題です。加えて、検定の活用方法について知見がある人が異動したとしても変わらずに継続できるような「持続可能な体制」をこの地域の未来に向けて地道に築き上げていきたいと考えています。
 


◇参考

「団体サポートサイト」では、教育活動で漢検を活用するうえでお役立てできる様々なツールのひな型をご用意しています。
本文で紹介されている「漢検ジャーナル」をWeb上で閲覧・請求ができ、また検定実施をご検討いただく際の会議でご利用いただける「配布資料のテンプレート」や「団体受検の実施サポートツール」、「子どもたち向けの学習プリント」のデータダウンロードが可能です。


※掲載内容(所属団体、役職名等)は取材時のものです。

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