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学習成果を測る一つの指標として、漢検を活用しています。/小学校/愛知

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[公立] 名古屋市立正色小学校

1.漢検導入の背景

 漢字を読む力、書く力はすべての学習の土台となる力です。本校では、特に漢字を書く力に関して、以前から課題意識をもっていました。詳しくは後述しますが、漢字に親しんで適切に活用することができる児童の育成に向けて、平成24年度より「正色漢字検定」という独自の校内検定を実施し、児童の漢字力の向上に努めてきました。この検定を行う一方で、学習成果をより客観的な指標で確かめたいという考えから、漢検の活用を検討し始めました。そのような折、平成24年度より名古屋市教育委員会の「学力向上サポート事業」に採択されました。そこで、市から助成を得て全校規模で漢検を実施し、日頃の学習成果を検証することにしました。


2.漢検合格に向けた学習

 漢検の10級から5級までは、各学年の配当漢字に沿った級設定となっています。本校では、全校児童が年度末に学年相当級を受検するにあたり、2学期末までに当該学年の配当漢字を全て学び終えることができるよう前倒しで漢字指導を行いました。また、学習漢字の定着を図るために、7月と11月に「正色漢字検定」を実施しました。この校内検定は、合格ラインを8割とし、漢字の読み書き問題を中心に50問程度出題しています。優秀な成績を収めた児童については、表彰も行っています。さらに、4年生以上の学年については、名古屋市教育委員会が提供している「なごやっ子漢字力アッププリント」を冬休みの宿題に課し、家庭における漢字の反復学習を推進しました。

 平成24年度からは、児童の学習意欲を喚起する取り組みにも注力しました。具体的には、毎年12月に清水寺で発表される「今年の漢字」の団体応募に参加しました。また、展覧会の書写作品は、児童が好きな言葉を一文字選び、書き上げました。この取り組みでは、漢字を書くだけでなく、選んだ理由を漢字の下に添え、食品トレイでオリジナルの落款を作って押印し、階段や体育館に掲示しました。漢字を選んだ理由は実に様々で、保護者からは大変好評でした。さらに、校内の各種委員会ごとに漢字クイズを出すというユニークな取り組みも行いました。例えば、飼育委員会は魚偏の漢字、保健委員会は身体部位に関わる漢字など、各委員会の特徴に応じた漢字を出題し、廊下に張り出しました。これらの取り組みを通じて、漢字の成り立ちや由来に興味を持つきっかけとなったようです。


3.実施後の効果

 漢検を実施する前は、合格率は全体で5割程度だろうと少し不安に感じていました。しかし、上記のような取り組みを行った結果、8割程度まで合格率が上がりました。導入1年目からこのような好成績が出たことは、一つの成果だと思います。向上したのは学力だけではありません。身近な目標に向かって努力する姿勢が見受けられ、学習意欲も高まってきていると感じています。その一方で、日常生活の中でどの程度漢字を活用しているのかについては、実際に児童のノートなどを見てみると、まだ十分とは言えません。来年度以降の課題と捉えています。今後とも、様々な取り組みを通じて漢字に親しみ、書く力の向上を図っていきたいと考えています。


※掲載内容(所属団体、役職名等)は取材時のものです。

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