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小学校

漢字検定を地域の皆さんとともに/小学校/愛知

柴田 知子 先生

中部 / 愛知

[公立] 岡崎市立六ツ美南部小学校

柴田 知子 先生

目標に向かって努力する楽しさを味わわせたい

 本校では,教育スローガンとして『さいごまでがんばりぬく おもいやりあふれる 六ツ南子』を校舎に掲げ,一度取り組んだことをやり遂げる粘り強さと,友達や周囲の人々に対して思いやりをもった子どもになってほしいという思いで,日々の教育活動を行っています。

 漢字検定は,平成21年度の第3回検定から始めました。導入のきっかけは,前任校で漢検実施の経験をもつ校長の薦めによるものです。校長の専門は算数・数学ですが,社会教育の一環として学習や検定にふれさせることができるよさを紹介されたので,本校でも導入を決めました。

 初めて漢字検定を実施したのは2月でしたので,1年間の漢字学習の成果を試したいと予想を上回る人数の子どもたちが受検をしました。2回目の今年は,事前学習の時間を十分にとりたいと考え,夏休みに実施することにしました。

 全国規模で実施される検定は,自らが努力したことが成果となってあらわれるうえに,『合格』というご褒美を手にすることができる楽しみがあります。検定に挑戦することは自ら『合格』という目標を設定し,それに向かって努力する姿勢を養えるので自己教育力を高めることが期待できると考えました。

 「漢検に合格したい」と考える子どもたちは,一生懸命,漢字の学習に取り組みます。検定に合格するためには,勉強しなければなりません。学校で習った漢字だけでなく,設定された学年相当の漢字を幅広く学ぶために,検定の過去問題を参考に書き取り練習をしたり,一つの漢字について音訓読みを覚えたりしていました。そこでは,国語科の学習だけでは出会えなかった日本語に触れ,新しい漢字の使い方や日本語の言い回しなどを理解しているようでした。

 1年生では2学期から漢字の学習が始まりますが,今回,兄に誘われて10級に挑戦した1年生の男子児童がいました。担任の先生の話によると,その子は,夏休みの宿題に加えて,漢字書き取りノートを提出したそうです。一つの漢字を何度も練習していたそのノートからは,男子児童のがんばりが感じられた,という話を聞きました。合格という目標があれば,自発的かつ持続的に学習に取り組むことができることに驚くとともに,小学生として初めての夏休みを有意義に過ごしてくれたことをとてもうれしく思いました。

漢字検定を地域の皆さんとともに・・・児童だけでなく家族にも受検を呼びかけて・・・

 漢検を校内で実施(準会場受検)するのに際して,本校では児童のご家族の皆様にも一緒に受検してほしいと考え,「親子で,兄弟姉妹で,友達どうしで,個人で『漢字検定』を受けてみませんか」を呼びかけの言葉として,独自の募集プリントを作成し全家庭に配付しています。それは,子どもに勉強してほしい,もっと学力を身につけてほしいと願われる保護者の皆さんに,家庭が学びの場となり,親子・兄弟が互いに学ぶ姿を身近に感じることができる機会を提供したいと考えたからです。お父さんやお母さんが一緒に勉強してくれることは,子どもたちにとってうれしいことであり,お父さんやお母さんにとっても共に成長する喜びを感じられることでしょう。

 今回,漢検独自の制度である「家族受検表彰制度」を校内掲示で紹介いたしました。漢字検定のポスターとともに,家族が合格に向かってともに努力することや合格を手に入れることを「家族の絆が深まります」と伝えました。

 実際に募集を始めてみると,本校児童の申し込みに加えて,家族受検では両親と2人の児童の4人家族の申し込みがありました。それだけでなく,小学生の家庭に配布した申し込み用紙を学区の方が手に入れられ申し込まれる家族や,今春,本校を卒業した中学生が家族で申し込まれたりして,本校で漢検を実施することが地域に拡がりつつあることが実感されました。これからも本校が核となり,地域の皆様の学ぶ意欲を喚起し,地域の教育力を高めることにつなげていければと思っています。

 8月の検定後に,昨年度末に受検した方から,「一年後に,上の級を受検するつもりで準備していますので,ぜひ実施してください」という要望をいただいているので,年度内に3回目を実施する予定です。その申込状況をみて,次年度からは実施時期を固定化していき,漢字検定が地域の皆さんの目標となるようにしていきたいと考えています。

学校風景

お話を伺って

 岡崎市は,公立高校として東京大学合格者数No.1を誇る愛知県立岡崎高等学校を擁する屈指の教育先進都市です。お話を伺って,小さいうちから学力向上に取り組み,最後までやりぬく精神が培われていること,加えて地域の方々の学校に対するご理解も深い土地柄であるということが,岡崎市の教育先進都市を下支えしているのだと思いました。
 漢検がそんな地域の教育力向上に一役買っているのかと思うと,うれしく感じました。


学校紹介

校長:山本 満夫(やまもと みつお) 生徒数:745名

校舎外観 岡崎市のなかで,六ツ美と呼ばれる地区は,市内の南部に位置しています。農業を中心に発展し,大正天皇即位の大嘗祭に米を奉納した米どころで,現在も毎年6月には「悠紀齋田(ゆきさいでん) お田植え祭り」が行われています。また,自動車関連機器を生産する工場も多く,古くて新しい地域です。
 岡崎市立六ツ美南部小学校は,明治41年3月に開校しました。平成20年には創立100を迎えた、伝統ある学校です。
 同窓会設立100周年の記念碑には,「さわやかな風 きれいな水 愛しい大地 我がふるさと 我が六南小」と刻まれており,学校が地域の中心となっていることが感じられます。


※掲載内容(所属団体、役職名等)は取材時のものです。

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