公益財団法人 日本漢字能力検定協会

日本漢字能力検定

メニュー

団体受検 取組事例(小・中・高 等)

中学校

学習の最適化を目指して「漢字検定」を導入しました/中学校/沖縄

内間 早俊 先生

九州・沖縄 / 沖縄

[私立] 昭和薬科大学付属中学・高等学校

内間 早俊 先生

本校について

 本校は東京都に本部を置く、学校法人昭和薬科大学によって「太平洋戦争の戦禍を受けた沖縄県に私学の特色ある教育を通して人材育成に貢献したい」という主旨に基づき、設立された完全中高一貫校です。「社会と郷土の発展に貢献する有為な人材の育成」を建学の精神とし、沖縄県でも、いち早く完全中高一貫型のカリキュラムを編成するなど、県内随一の進学校として、リーディングスクールの地位を築いてきました。昨年度の大学合格実績においても東京大学の理科Ⅲ類をはじめ旧帝大、難関大学への多数の合格者を輩出しており、特に国公立大学の医学科合格者数では毎年、全国で上位にランキングされるなど、大きな成果を上げています。

目指す学校像

 本校が建学の精神として掲げる「社会と郷土の発展に貢献する有為な人材の育成」には教員による社会情勢の理解が必要不可欠です。生徒が活躍する未来の社会情勢を熟慮し、その社会で必要になる能力の育成に取り組まなければ、社会、郷土にとって有為な人材を輩出することはできないと考えるからです。
 現段階においても、AIを中心とした科学技術の発達、高齢人口の増加によって産業構造、就業構造が大きく変化し、社会の在り様が現在とは全く異なるものになると言われています。予測が困難な時代において、自らの手で人生を切り拓いていく「キャリア形成意識」や他者と協働していくために必要になる「コミュニケーション能力」の育成を学校教育の中でしっかりおこなっていくことが必要だと考えています。
 社会の変化に伴って、学校教育が大きな改革期を迎えつつある今だからこそ、柔軟に取り組みの改善を図り、地域に発信していくことがリーディングスクールとしての責務だと考えています。

社会変化への対応を目指した学校改革

 本校では社会の変化に適応すべく、現在、様々な学校改革に取り組んでいます。一例をあげるとキャリア形成意識の醸成を目的に、校務システムの拡充に取り組んでいます。これまでも生徒一人一人の成績、図書館の書籍貸し出し記録をデータベースとして蓄積してきました。しかし、各データベースが個別に存在し、生徒の記録が別個に蓄積されている状態でした。学校内外のすべての学びの記録を広く一括管理し、生徒個人がどのようなことに興味があり、どのような進路を目指しているのかを把握し、教員・生徒双方が個人のキャリア形成に対する意識を高めていくためデータベースのシステム統合を目指しています。

漢字検定について

 <導入のきっかけ>
 2017年度は初年度ということもあり、試験的に中学2年生を対象に漢字検定の学習に取り組みました。全クラスが同時刻に国語授業を行うコマがあり、その時間を活用し、漢字検定の対策授業を6回程度行いました。授業では漢字検定の過去問題を利用し、毎回それぞれの解答を分析させ、どの分野を復習すれば、更に合格に近づくことが出来るか報告させていました。検定受検については授業内で対策を行った2年生200名を予定していましたが、他学年からも検定を受検したいという声があり、最終的には300名近い生徒が漢字検定を受検しました。

 <取り組みについて>
 本校では2017年度から漢字検定の活用を開始しました。 前述の学校改革を進めていくうえで問題になるのが「教員負担の増加」です。指導内容が拡大していくなか、既存のカリキュラムと並行しながら、新しい取り組みを行っていくためには、指導内容の最適化を図る必要があります。教員の指導内容のうち、代替可能なものはアウトソーシングするという観点から、検定に着目しました。検定という仕組みを活用することで、生徒のモチベーションを高め、「語彙」というすべての教科の土台となる基礎学力の自学自習の促進に繋げたいという思いから漢字検定の導入を決定しました。
 普段の漢字テストでは顔色を変えない生徒たちが、過去問題の自己採点の結果に一喜一憂し、休み時間にも漢字検定の学習に取り組んでいる姿を見て、方法を少し変えるだけで、生徒のやる気や取り組み方が大きく変化することを改めて実感しました。

今後の展望について

 2017年度から検定を導入しましたが、校内でも検定の有用性が再認識され、他教科においても、検定の導入が進んでいます。一例としては、社会科での時事関連の検定の導入が決定しています。
 国語科においては、2018年度は漢字検定の授業を行う学年を中学2年生のみから、2、3年生に拡大し、それぞれ3級、準2級の問題にチャレンジしています。また新大学入試で問われる言語能力の向上を目的に文章読解・作成能力検定の導入を予定しています。その他の国語系検定と組み合わることで、読解力や表現力の指導を強化し、生徒の自学自習に展開していくことが目的です。社会に出てからも必要になるコミュニケーション能力の土台となる力を、文章の作成を通じて、「論理性」、「表現の豊かさ」の2つの観点から高めていきたいと考えています。
 検定というコンテンツを有効活用することで、社会に出てから必要になる能力を教科横断的に育成することのできる指導体制を構築していきたいと考えています。


※掲載内容(所属団体、役職名等)は取材時のものです。

新規ウィンドウで開く他団体の事例検索はこちら


団体受検 取組事例(小・中・高 等)

  • 団体ご担当者様団体サポートサイト
  • お問い合わせ
  • 標準解答
  • 私の好きな漢字と漢検
  • 漢検受検級の目安チェック
  • 漢検の魅力

ページTOP

  • 公益財団法人 日本漢字能力検定協会
  • 日本漢字能力検定協会について
  • 協会からのお知らせ
  • サイトマップ
  • 日本漢字能力検定
  • BJTビジネス日本語能力テスト
  • 文章読解・作成能力検定
  • 漢字ミュージアム
  • 漢字を調べるなら漢字ペディア
  • 漢字カフェ

Copyright© 公益財団法人 日本漢字能力検定協会 All rights Reserved.
「漢検」は登録商標です。