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中学校

中学3年までに3級・準2級を。漢検合格で作文や読書にも大きな変化が。/中学校/愛知

国語科 駒田 真之 先生

中部 / 愛知

[私立] 桜丘中学校

国語科 駒田 真之 先生

 校内で漢検を実施し始めてから15年以上になりますが、ここ数年は、明確な取得目標級を定め、漢検に取り組んでいます。これは、生徒たちの漢字力の向上が課題だと認識したからです。例えば、作文など文章を書かせてみると、ひらがな表記が多く、間違った漢字を使っているケースが見受けられました。この課題解決のために、漢検の取得目標級を定め、学校ホームページに「漢字に関わる様々なことがらにも目を向け、言葉についての幅広い知識の定着を心がけています。(中3までに漢字検定準2級取得を目標)」と明記し、1年生で4級、2年生で3級、3年生で準2級を目標(目安)としました。

 本校は伝統的に英語力を重視していることもあり、英検の3級は中高一貫コースの高等学校への進学要件になっています。そのため英検は毎年多くの生徒が受検していますが、漢検の受検者数はその英検に迫る勢いで、昨年度の受検率(生徒総数に対する受検者数の比率)は140%を超えました。目標が明示されているという点以外に、学習指導要領に基づいて各級が設定されており、学ぶべき範囲が明確で取り組みやすいことや、わかる漢字が増えることにより他の勉強が進みやすくなることなどが、生徒たちに人気がある理由だと思います。

 日常の漢字学習指導は、漢検に対応した副教材を使っています。授業ごとに200字程度の書き取りを宿題としており、生徒は毎日のように相当数の漢字を書いていることになります。検定前には、協会発行の『漢字学習ステップ』や『漢検分野別問題集』、『漢検過去問題集』などを参考に、弱点補強の指導や仕上げのチェックもしています。また、検定と直接関係しませんが、表意文字としての漢字の面白さに触れさせるために、協会が実施している「今年の漢字」の発表直前に、その予想を授業内で生徒たちに議論させることもあります。

 漢検に合格すると、生徒たちには大きな変化があらわれます。まず、作文など文章を書く機会に漢字を積極的に使うようになり、漢字で表現できることはなるべく漢字で、という姿勢が生まれます。3級や準2級に合格した生徒ともなると、複数の漢字を思い浮かべた上で、より文脈にあった漢字を使うようになります。次に、読書にも違いがあらわれてきます。携帯小説に代表されるような「横書き」の本を中心に読んでいた生徒が、「縦書き」の本格的な文学を読み始めています。漢字は単純に書ける・読めるというだけでは本当に使いこなせているとは言えません。文脈の中で理解し活用できてこその漢字能力です。文章表現力や読書力の向上につながるという点は、漢字学習の良いところではないでしょうか。

 合格した生徒を褒める機会としては、学級通信や学年通信を最大限活用しています。漢検に合格した生徒の個人名を合格級とともに大きく紹介し、称えています。クラスメートはもちろん、多くの保護者の目にも留まりますので、励みになっているのではないでしょうか。

 保護者からは、「日曜日に公開会場まで子どもを連れて行くのは大変なので、学校で春・夏・冬に年3回実施してくれるのはありがたい」、「1度受けて合格してから、向上心と挑戦心がついてきた」といった声も上がってきています。漢字学習を通じて向上心や挑戦心を醸成するとともに、文章表現力や読書力の向上も図っていきたいと思います。
 今後も、より多くの生徒が3級・準2級に到達できるように、さらに工夫を重ねて推進していきたいと考えています。


※掲載内容(所属団体、役職名等)は取材時のものです。

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