11月1日からの「今年の漢字®」募集開始を目前に 1位になれなかった、2位の漢字に迫る!

公益財団法人 日本漢字能力検定協会(本部:京都市東山区/代表理事 理事長:山崎信夫/以下、当協会)は、今年一年の世相を"漢字一字"で表現し、京都・清水寺で発表する「今年の漢字」を2025111日(土)より、全国から募集します。郵送は12月4()(必着)まで、Webは12月9()18:00まで受け付け、1212日(金)に京都・清水寺にて発表します。

最多投票数を獲得した漢字一字が「今年の漢字」第1位に選ばれ、清水寺・森清範貫主による揮毫で発表されるため、多くのメディアでも取り上げていただきますが、2位以下の漢字は当協会から発表しているものの、これまで日の目を見ることがほとんどありませんでした(当協会では、「今年の漢字」1位から20位の漢字を発表しています)。

過去30年間の「今年の漢字」で第1位になれなかった第2位の漢字は、どのような一字だったのでしょうか?その年に起きた出来事や流行、社会動向などに思いを馳せながらご覧ください。

1995年から2024年までの「今年の漢字」第2位の漢字

1995年から2024年までの「今年の漢字」第2位の漢字

歴代2位の漢字から、当時の世相とともに5つの漢字をご紹介します。

1998年の第2位は「経済不況」「政治不信」「先行き不透明」を理由に「不」

和歌山県で起こったカレー毒物混入事件をはじめ、ヒ素・ダイオキシンなどの猛毒におびえたこと、反町隆史さんが歌った「POISON」が流行ったことなどが理由で、2,693票(20.56%※)を獲得した「毒」が第1位でしたが、第2位に選ばれたのは「不」という一字で、応募数は501票(3.82%※)でした。日本経済の底知れぬ不況や、政治家や財界人に対する不信、先行きが不透明であったことから、国民が不安を感じた一年でした。

2004年の第2位は「冬のソナタ」「ヨン様」から始まった韓流ブームで「韓」

2004年の第1位に選ばれたのは20,936票(22.84%※)を獲得した「災」でしたが、第2位の「韓」は6,243票(6.81%※)を獲得しました。「冬のソナタ」「ヨン様」が空前の大ブームを巻き起こし、「韓流」という言葉を耳にする機会が増えた一年でした。

2013年第2位「楽天イーグルス」優勝・明るく「楽しい」話題で「楽」

五輪招致や世界遺産登録に向け国民が団結し、多くの人が「輪」となって決定を喜んだことなどから「輪」が選ばれました。「輪」の応募数は9,518票(5.59%※)でしたが、第2位に選ばれたのが「楽」。応募数は8,562票(5.03%※)で第1位とは956票差でした。東北楽天ゴールデンイーグルスが日本シリーズ初制覇を達成し、東北地方に感動と希望をもたらしたこと、東京五輪の開催決定、富士山の世界遺産登録、英国でのロイヤルベビー誕生など、明るく楽しいニュースが目立ちました。また、アベノミクスで生活が楽になることへの期待が込められました。

2015年の第2位は訪日外国人による「爆買い」や「爆弾低気圧」で「爆」

世界の平安と暮らしの安全について考えた年だった2015年の「今年の漢字」第1位は「安」。5,632票(4.34%※)を獲得して第1位に選ばれましたが、この年の第2位は「爆」という一字でした。応募数は4,929票(3.80%※)で、第1位に703票差と迫りました。訪日外国人が急増し、なかでも中国人による「爆」買いが目立った一年でした。また、鹿児島県・口永良部島の噴火爆発や、急速に発達する低気圧を表す爆弾低気圧による天災も発生。パリでは爆弾や銃乱射による同時多発テロが起こり、多くの人が傷つきました。

2018年の第2位は「平成最後」「平昌五輪」等を理由に「平」

2018年は20,858票(10.80%※)を獲得した「災」が第1位に選ばれましたが、16,117票(8.34%※)を獲得して第2位となったのが「平」という一字でした。平成最後の年であり、平昌五輪での女子チームパシュートや小平奈緒選手、羽生結弦選手などの活躍、大リーグでは大谷翔平選手が新人王を獲得したことなどがあげられました。南北首脳会談や米朝首脳会談などが行われたことで「平和」への期待が高まるとともに、豪雨、地震、台風、猛暑などの災害が多く、平穏無事を願う一年でもありました。

※()内の%は、応募総数に対する得票率

2025年の世相を表す「今年の漢字」は?

2025年111日(土)より「今年の漢字」を全国から募集します。2025年の主な出来事を振り返りながら、「今年の漢字」にふさわしい一字をご応募ください。

1月

172回芥川賞に安堂ホセ氏、鈴木結生氏、直木賞に伊与原新氏が選ばれる

元タレントの性加害問題でテレビ局が10時間超の会見を実施。社長・会長が辞任を表明

2月

宇宙航空研究開発機構が測位衛星「みちびき6号」を搭載したロケットの打ち上げに成功

陸上の田中希実選手が女子3000mの日本記録を更新

3月

2026年サッカーワールドカップに史上最速で日本代表が出場を決める

東京地方裁判所から旧統一教会へ解散命令が出される

4月

米国が世界各国への相互関税を発表。日本には24%の税率を適用

大阪・関西万博が大阪市の人工島・夢洲(ゆめしま)で開幕

5月

アイドルグループ「嵐」が2026年春のツアーをもって活動終了と発表

「令和の米騒動」を受け、政府が備蓄米の販売を開始

6月

プロ野球の名選手・名監督である長嶋茂雄氏が死去

日本製鉄がUSスチールの買収を完了し、完全子会社化

7月

鹿児島県・トカラ列島近海で、地震の発生回数が1,000回を超える

27回参議院選挙において自民・公明大敗で過半数割れ

8月

群馬県伊勢崎市で、国内観測史上最高気温となる41.8度を記録

第二次世界大戦(太平洋戦争)終結から80

9月

石破茂首相が退陣を表明

東京2025世界陸上開催。競歩で、勝木隼人選手と藤井菜々子選手が銅メダルを獲得

10月

坂口志文氏がノーベル生理学・医学賞を、北川進氏がノーベル化学賞を受賞

全国各地でクマの目撃や被害が相次ぎ、犠牲者が過去最多に

高市早苗氏が女性初の内閣総理大臣となり、高市政権が発足

「今年の漢字」の詳細・応募について

2025年「今年の漢字」の実施概要やご応募については特設サイトをご覧ください。

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※「今年の漢字」は当協会の登録商標です。

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