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文章読解・作成能力検定

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卒業論文の質を担保するために「文章検」のメソッドを活用しています

 経営学部 学部長 古塚秀夫 教授

中国・四国 / 岡山

[私立] 就実大学

経営学部 学部長 古塚秀夫 教授

1.経営学部の3つのポリシー

 就実学園では、1904年の創立以来、「去華就実」の建学精神を掲げています。これは、「外見の華やかさに心を奪われるのではなく、自分自身の内面の豊かさや知性を磨き、社会に貢献できる人間になるという高い志」のことを指します。経営学部では、この理念を理解しつつ、「グローバルに物事を考えながら、地域の社会や経済の発展に貢献できるグローカル人材」を養成することを目的としています。経営学部が掲げる3つのポリシーは、およそ以下の通り(一部抜粋)です。
■アドミッション・ポリシー
 求める学生像:経営学への強い関心と高い学習意欲を有するとともに、世界や地域に貢献したいという熱意を持ち、いろいろな課題に自らチャレンジする学生を求めています。
■カリキュラム・ポリシー
 初年次からアクティブラーニングを取り入れた少人数教育を実施し、論理的・批判的思考力とコミュニケーション能力を育成します。また、専門科目の応用学修へ繋がる基礎知識の修得と問題発見・解決能力を修得するために、1・2年次に専門基礎科目を配置しています。これを踏まえて2年次から4年次へかけてより高度な専門発展科目を配置し、経営学全般について体系的に修学できるカリキュラムを編成しています。最後に、学修成果の総括として卒業研究を必修としています。
■ディプロマ・ポリシー
①社会に関する幅広い知識と総合的な教養といった、社会でビジネスパーソンとして責任を果たすための力を有すること
②経営学等についての基礎知識と専門知識を備えていること
③社会の複雑な事象を複数の視点から理解し、分析し、自ら解決しようとする姿勢があること
④グローバルに物事を考え、地域の社会と経済の発展に貢献できる「グローカル人材」に必要となる実践的な経験や知識・技能を有していること


2.学生の文章力に関する課題

 上述のカリキュラム・ポリシーにもある通り、本学部では卒業研究が必修となっており、全員が卒業論文を執筆します。もちろん、ディプロマ・ポリシーを満たすだけの、質の高い論文が求められます。そのためには、論理的な文章を書くための基礎的なスキルが欠かせません。
 実際に、初年次の学生のレポートなどを見ていると、論理的な文章を書くための基礎力を充実させた方が良いと思われるものも散見されます。例えば、事実と意見が混同して書かれていたり、その事実からは導き出せない結論が書かれていたりするなどです。
この課題解決のため、私のゼミでは、初年次に、日本漢字能力検定協会発行書籍『文章力ステップ(3級)』を活用しています。当該テキストは、文章作成の手順が丁寧に示されているため、今後の自主学習にも役立ちます。

(参考)『文章力ステップ(3級)』で養成する、文章読解・作成の、資質・能力


3.卒業論文作成に必要な力

 『文章力ステップ』の学習を通じて身に付く力のひとつに、「事実に基づいた意見を述べる力」があります。当該テキストのベースとなっている、「文章読解・作成能力検定(以下、文章検)」のメソッドでは、相手を説得し、納得させ、行動を起こしてもらうための文章の書き方が学べます。相手を説得し、納得してもらうためには、まずは同じ事実を相手と共有し、それについて理解・共感してもらうことが肝要です。そして、それらの事実を根拠とし、これに基づいた結論を述べることができれば、相手の納得を得られやすいのです。当該テキストでは、これらの「事実の集め方」「結論のまとめ方」「事実や結論を述べる順番」などを、体系的に学ぶことができるのです。
 このことは、卒業論文であっても同じです。まずは、調査した事実がある。それを、相手にきちんと理解してもらえるように順序だてて書く。次に、それらの事実に基づいた結論を述べる。そうすることで、読者を納得させるのです。これは、あらゆる論文の基本的な型のひとつです。『文章力ステップ』で学んだ基礎的なスキルを応用すれば、卒業論文を書くことがスムーズになるはずです。


4.入学希望者に求める力

 先述のアドミッション・ポリシーにもあるように、当学部では、熱意や意欲、チャレンジ精神のある学生を求めています。この情熱さえあれば、大学入学後にきちんと教育を施し、ディプロマ・ポリシーを満たすのに必要なスキルを身に付けさせることは、当学部の教員たちの使命と考えています。このことを表しているのが、カリキュラム・ポリシーです。
 ですが一方で、一定のスキルについては高校時代までに身に付けてきていると、大学での学びがさらにスムーズになることは確かです。大学入試で求められる「思考力・判断力・表現力」においても、「説得力の基礎となる論理的思考力,さらに自らの考えを分かりやすく記述・発言できる表現力に優れていること」が重要だと言えます。
 そこで、本学部では、高校卒業時に「文章検」を取得している場合には、入試の際の参考資料のひとつとして、これを評価しています。「文章検」を取得していることが、一定の論理的文章作成スキルを持っていることの証明になると考えているためです。また、高校の先生方には、生徒たちに、それらのスキルを意識させて、基礎的なことを学ばせてきてくれることを期待しています。


※掲載内容(所属団体、役職名等)は取材時のものです。


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