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社会で必要な「伝える力」を育成する

経済学部 教授 上野 麻美様

関東 / 東京

[私立] 東京経済大学

経済学部 教授 上野 麻美様

建学の精神「進一層」を掲げる東経大

 1900年、明治・大正期の財界の雄、大倉喜八郎は本学の前身大倉商業学校を設立しました。大倉商業学校は「東京における初の甲種商業学校」として創設され、今年で117年目を迎えます。建学の精神は、チャレンジ精神を意味する「進一層」です。現在、設立120周年の節目となる2020年に向けて「東経大チャレンジ2020」を策定し、「チャレンジする大学」と「チャレンジする学生の育成」をめざして、さまざまな教学改革に取り組んでおります。
 本学における教育の柱は、経済・経営・コミュニケーション・現代法という四つの学部・大学院研究科に教養を加えた五つの領域です。そして、教育目標として、「①独自の学部教育の追求と総合的、学際的な教育の展開 ②職業人に必要な知識・思考法と実践的な知力の涵養 ③学生の志向を反映した教育の展開、学生一人ひとりの学習意欲・学力に応じた能力開発 ④責任と信用を重んじた健全な市民精神の涵養 ⑤職業意識の涵養とキャリア形成支援の充実 ⑥学習意欲、学力のある学生の確保 ⑦専門職業人の育成、学術研究の担い手育成のための大学院教育の強化」を設定しています。
 私は、卒業後にどのような職業に就いても活躍できる人材に学生を育てたいと考えています。本学は経済・経営系の大学ですが、学生の大半は、大学で学んだ専門科目とは直結しない職に就きます。金融業だけでなく製造業やサービス業の企業にも、多くの学生が就職します。本学の学生が将来どのような進路を選んだとしても必要不可欠なスキルとして、自ら学び調べる力や自ら問題を発見し解決する力、そしてその過程を文章として書き起こし口頭でプレゼンテーションする力を養う教育を行っています。

企業から求められるスキル

 本学では年に一度、企業の方々と本学の教職員が情報交換をする交流会を催しております。就職した本学卒業生の仕事ぶりや、最近の採用情報を教えていただくなかで、頻繁に耳にするのは「報告書や企画書を書けない」「文章力やコミュニケーション力がある学生が欲しい」という企業の方々からのお声です。「意見を文章化できる力、プレゼンで伝えられる力」が、今最も企業に求められているスキルだと言ってもよいでしょう。
 文章でも口頭でも、自分の意見を伝えるときには、相手の共感や賛同を得られるか否かが重要なポイントとなります。共感や賛同を得るためには、意見に説得力が必要であり、説得力のある主張をするためには、意見だけを述べるのではなく、意見の根拠を論理的に伝えることが求められます。
 大学でのレポートや卒業論文の作成には、専門科目で身につける専門知識や専門用語だけでなく、論理的に文章を組み立てる技術が必要です。会社の報告書や企画書の作成には、この、大学でのレポートや論文作成の経験とそれによって身につけた力が直結していると言っても過言ではありません。
 本学の学生は真面目で謙虚な若者が多いのですが、自分の意見を積極的に主張できないことがよくあります。学生たちは、意見を主張する際に論理性が必要であるということは認識しています。認識しているからこそ、自分の意見の根拠を論理的に伝えられないために、主張自体を諦めてしまうのです。彼らは自分の意見を持っていないのではなく、単に「論理的に意見を伝える方法」が分からないだけなのです。

基礎的な文章作成の方法を統一的に指導

 この「論理的に意見を伝える方法」を養うために、本学では「文章表現基礎」という科目を設けています。
 本学のみならず私立大学の多くは、一般・AO・推薦など様々な形態の入試を複数回行って入学者を選抜しています。入試の方法が異なれば、入学生の基礎学力に個人差が生じるのは当然の状況です。
 そこで、こうした入学時の基礎学力における個人差をできる限り解消しながら、学生に等しく必要となる、論理的に物事や考えを組み立てて伝える力を早期に養うために、本学では初年次教育を充実させています。高校までの学びはあらかじめ決まった内容を与えられる「習う学び=学習」が一般的です。しかし、大学の学びでは自分で何を学ぶかを決め、自分で問題発見と課題設定をし、どのように解決するかを考える「問う学び=学問」に変わります。こうした、高校の学びから大学の学びの変化にスムーズに対応させるための架け橋のようなものとして初年次教育を位置づけています。
 初年次教育の一つであり専門教育の土台となる総合教育科目では「ベーシック科目」という科目群を設けており、「英語基礎力、数的思考力、日本語力、IT活用力の定着」を図っています。「ベーシック科目」では、日本語力の育成を目的とした「文章表現基礎」と「日本語表現」という科目があります。
 約15年前、学内では学生の文章力を向上させようという機運が高まり、まず「日本語表現」という科目が開設されました。この科目では、元新聞記者や雑誌の編集者など、いわゆる文章のプロである方々を講師にお招きし、シチュエーションに応じた日本語の使い方など発展的な文章指導をしてきました。その中で、新たに課題に上がったのは、より基本的な文章作成の方法を指導する必要があるということでした。
 これを実現するために次に誕生した科目が「文章表現基礎」です。全クラスで同じ教材を使用し、統一した指導を行うもので、現在は1年生のみを対象としています。この「文章表現基礎」の授業では、「文章読解・作成能力検定(文章検)公式テキスト3級」を教材として活用し、学期末に文章検3級合格レベルに到達できることを目指しています。成績は、平常点だけでなく文章検の合否や点数も加味して評価します。
 現在「文章表現基礎」は6名の教員が前・後期合わせて30クラスを分担して指導しています。複数の教員が担当していても、文章検の公式テキストを使用し、文章検準拠のメソッドを用いて指導し、また、文章検という客観的な指標に準拠して成績を出すことで、クラス配属による学生の不公平感が解消され、教員も学生全員を公平に評価することができます。

中高生のみなさんへ

 ぜひ、意見を表現する習慣を身につけてください。表現する相手は友達でも家族でも構いませんし、表現する場所も日記やブログ、SNSなど、どこでも結構です。
 また、新聞を読む習慣を身につけるのもよいでしょう。社会一般で流布している語彙や、構造的に整理されている文章に触れることで、自分自身の思考の整理や文章表現にも活かせるようになると思います。

※掲載内容(所属団体、役職名等)は取材時のものです。


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