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生徒の将来の幸せを考え、学年団で取り組む文章指導

英語科 教諭 / 学年主任 両角 博様  国語科 教諭 吉田 理恵様英語科 教諭 川上 皓也様  体育科 教諭 土井 康司様

北信越 / 長野

[公立] 長野県岡谷東高等学校

英語科 教諭 / 学年主任 両角 博様  国語科 教諭 吉田 理恵様

英語科 教諭 川上 皓也様  体育科 教諭 土井 康司様

学年団で話し合いを重ねて決めたモットーと輩出したい生徒像

 私たちの学年団のモットーは、「知を啓き、世界を開き、未来を拓く~感じ、学び、考え、動く生徒の育成~」です。本校には、4年制大学に進む生徒もいれば、短期大学や専門学校へ進学する生徒、就職する生徒もいて、生徒が希望する進路は多岐にわたります。また、私たち学年団の教員歴も人それぞれ。経験が豊富な教員もいれば、初めて担任を経験する教員もいます。こうした状況を踏まえて、学年団結成後すぐに「0学年」と題したミーティングを設け、これから入学してくる生徒たちと3年間どう向き合うかを話し合いました。ミーティングを重ねるうちに、各教員の視点が、卒業後の進路実現のみならず、生徒が30歳、40歳になっても幸せであるためにはどうすればいいかという、生徒の将来を見据えたものに変わってきました。そして議論の末、「知を啓き、世界を開き、未来を拓く~感じ、学び、考え、動く生徒の育成~」を学年団のモットーに掲げて、「自分の力で自分の人生を切り開ける生徒」を輩出するべく3年間の指導に臨むことを決めました。

学年団のモットーを念頭に置いた日々の指導

 学年団のモットーと紐づけて、主体的に目的を持って情報を取得しようとする姿勢を身につけさせるために、「メモ」と「新聞の要約」という取り組みを入学当初から行っています。「メモ」では、授業はもちろん、全校集会などあらゆる場面でメモを取るよう促しています。取り組みの中で、「職場では上司から言われたことを聞き直すことが失礼にあたる場合もある。そのため、社会人は後で見直せるようにメモを取っている。皆にも社会人として当たり前のことができるようになってほしい」と呼び掛けている教員もいます。
 また、「新聞の要約」では、社会に出たときに新聞が読めなかったり、文章が書けなかったりして困るのは生徒自身であることを伝え、関心を持った記事をA4一枚の半分程度に要約させ、意見を数行書かせて、毎週担任に提出させています。生徒一人ひとりが主体的に取り組めるよう、授業ではなくあえて宿題にしています。今まで積極的に知ろうとしなかった国内外の政治・経済などの情報も、今では生徒自ら関心をもつようになりました。生徒にとって、知を啓き、世界を開ける絶好の機会となったに違いありません。
 1学年が終わる頃には、生徒は目的意識を持って情報を取得するようになり、自ら考える姿勢も身につき始めました。そこで、考える力をさらに高める機会として、1学年の終わりには、ロングホームルームに講師を招いて学年全体で「マインドマップ*」を学ぶ機会を設けました。
 ほかにも、将来役立つ経験をさせるために、2学年の修学旅行では従来利用していたホテルから、高級ホテルや民泊に変更しました。生徒たちにとっては初めての体験のようでしたが、周りの大人の様子を見ながら自然とTPOをわきまえた振る舞いを自ら考え、行動できるようになっていました。このように、私たちの学年団では、生徒の知を啓き、世界を開き、未来を拓く機会を提供することに努めています。

 *英国の教育者トニー・ブザンが開発した思考力向上を目指したノートの記述法

社会に出たときに必要な力を身につけさせるための国語科の指導

 国語科では、教科書以外に特徴的な教材を2つ取り入れて指導を行ってきました。1つ目は日本語辞典。この辞典は、現代生活に必要な2,000語に絞られているのが特徴で、社会に出て必要不可欠な語彙を定着させることを狙って導入しました。毎週国語の授業中に語彙の定着度を測る小テストを実施しています。2つ目は評論集。幅広い分野の文章を読み、たくさんの人の考えに触れ、より深い思考力を身につけることは社会人になってからも必要不可欠です。そこで、高校生のうちに、たくさんの文章に触れさせることを重視し、授業中に評論集を読むことに取り組みました。いずれの取り組みも、社会に出たときに必要な力が身につくと伝えたことで、生徒たちは目的意識を持って真剣に取り組んでいます。

学年全体で「文章検」に取り組む

 1学年での取り組みの結果、2学年に入ると、字数・内容ともに十分な文章を書ける生徒が増えてきました。しかし、生徒が提出する文章が理解しやすいかというと必ずしもそうではありませんでした。そこで、段落構成なども意識した伝わりやすい文章が書けるよう、国語科の提案により、学年全体で「文章検」4級に取り組む検討を始めました。
 議論する中で、国語科以外の教員から、「「文章検」は、小論文や語彙など特定のテーマに特化した形ではなく、読解力や表現力といった基礎的な力を身につけられる」、「国語力はあらゆる学習の基礎となる力であり、社会に出て活躍するためにも必要なため、もっと伸ばしてあげたい」、「「文章検」で身につけられる文章を構造的に捉える力は、英語の論説文を読み解くうえでも役立つ力だと思う」などの声が挙がりました。その結果、知を啓き、世界を開くための機会提供として、学年全体で「文章検」に取り組むことになりました。
 指導開始にあたって、国語科以外の教員も指導にあたることを踏まえて、学年全体で足並みをそろえて取り組めるよう受検までの指導方法やスケジュールを国語科で整えました。各担任が5月にショートホームルームで『基礎から学べる!文章力ステップ』を配布し、範囲を指定しながら生徒に自己採点も含めて自学自習で取り組ませ、必要に応じて添削などの個別指導を実施。学習の仕上げとして11月に「文章検」4級に挑戦しました。また、受検にあたって、4級に合格できる文章力がないと社会に出たときに困るのは生徒自身であると呼びかけ、全員合格を目指しました。
 結果は、受検したほとんどの生徒が合格。入学以来、様々な取り組みで向上してきた文章力が、合格という客観的な指標で評価され、生徒が自分の文章力に自信を持てるようになる機会となりました。さらに、合格を知らせた直後、次は3級を目指したいという生徒が複数おり、学習意識の高まりを感じました。「文章検」は生徒の知を啓き、世界を開く機会提供の一翼を担ってくれたと思っています。

(左から)オリジナル資料「教員用指導方法」と「生徒用『文章力ステップ』の進め方」、教材『基礎から学べる!文章力ステップ』
(左から)
オリジナル資料「教員用指導方
法」と「生徒用『文章力ステッ
プ』の進め方」、教材『基礎か
ら学べる!文章力ステップ』


※掲載内容(所属団体、役職名等)は取材時のものです。


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