団体受検 取組事例(小・中・高 等)
小学校
漢検は日頃の学習成果を試す機会になっています／小学校／神奈川
関東 / 神奈川
[私立] 洗足学園小学校
国語科 小林 久美 先生 ｜ 渡守武 晶子 先生
日々の活動が漢検につながっています
本校の漢字学習は授業の中だけで行うのではなく、日々の活動の中でも行うのが特徴です。
本校では、「日記漢字」という独自の活動をしています。学校でやるのではなく、毎日、家庭学習で取り組んでいます。見開き1ページの半分は日記を書かせ、残りの半分には自分で選んだ漢字を練習させるようにしています。その日に覚える漢字を自ら選ばせることで、単なる漢字の練習だけでは期待できない、知的好奇心や意欲を、漢字学習から引き出していくことをねらいとしています。提出された日記には、担任が目を通してコメントをつけ、漢字には丸付けをして返却します。漢字力・語彙力・文章力をつけることに効果があるだけでなく、自分で考える習慣も身についていきます。「日記漢字」のノートは、6年間で数十冊にもなります。冊数が増えていくことで「これだけの量を継続できた」という達成感を感じ、自信を持つことができています。
参照：お知らせプリント（保護者向け） また、低学年のときから読書活動にも力を入れています。毎朝20分間の読書タイムを設けて、本を読ませるようにしています。さらに、週1回、1時間の読書の授業で、低学年から読書習慣が身に付くよう、きめ細やかに指導をしています。読んだ本の題名や著者名、簡単な感想などを「読破ノート」に読書記録として残しています。中には年間200～300冊を読破する児童もいます。
これら「日記漢字」や「読書活動」を通して、着実に漢字を学ぶことができているため、学校では漢検対策を目的とした特別な指導は行っていません。それでも多くの児童たちが合格します。日常の活動の中で生きた漢字指導をしている成果だと思います。
全校児童が必ず5級合格まで受検します
漢検は、漢字の意味を理解し文章の中で適切に漢字を使う運用能力を測ることができます。合格を目標として学ぶことで、語彙力を定着させることができると考えています。そこで、本校では、5級に合格するまでは、棄権することなく毎回必ず受検するように指導しています。逆に受検を棄権する際は、事前に担任の先生と相談し、受検しない理由を明確にするようにしています。
ほとんどの児童が受検するため、検定日は平日の金曜日に設定し、授業時間内で実施しています。やむを得ない理由で、受検をしない児童は図書室などで自習をしています。全校児童が一丸となって合格という目標を目指して頑張るため、学校に一体感が生まれています。
表彰支援制度が学習意欲向上に
写真：表彰の様子
本校では、児童たちの学習意欲向上のために日本漢字能力検定協会から提供される表彰支援制度を長年、活用しています。各級の最高得点で合格した児童を受賞対象とし、全校児童の前で表彰をしています（写真参照）。小学生の頃から、みんなの前で表彰されるという経験をして欲しいと思い、この制度を積極的に活用しています。受賞した児童は、合格したことの達成感をさらに感じることができ、次の級へ挑戦するやる気や他の学習に対する意欲を向上させることができています。さらに、次回も受賞したいと思うようになり、一生懸命勉強し、2回連続で受賞する児童もいます。また、受賞できなかった児童も友達が表彰される様子を見たことで刺激を受けているようで、次回は「自分が受賞したい」と感じ、より一層勉強に励むようになっています。表彰支援制度のおかげで、児童の学習意欲が一段と向上しており、今後も継続して活用していきたいと思っています。
学校紹介
校長：吉田 英也 生徒数：483名
本校は、将来において、社会の様々な分野で活躍するリーダーとなりうる人格と能力を創り上げる場でありたいと考えています。そのリーダーとは、従来型の成功者といったものではなく、他者や社会に奉仕貢献していこうという高貴な志を持ち、前向きに努力できる人材です。そして、人と人との絆を大切にし、よりよい未来を築くための努力を惜しまない人材です。
本校は教育実践に大きな自信を持っており、高い評価もいただいています。しかしながら、現状に対して決して満足しているわけではありません。洗足が子どもたちにとっての最高の機会となるように、さらなる工夫と研鑽、努力を積み重ね、教育を進化させていきたいと考えています。
※掲載内容（所属団体、役職名等）は取材時のものです。
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