「毒（ドク）」が表す1998年とは・・・

ヒ素やダイオキシンなどの猛毒におびえる中、政治や経済の毒も一気に吹き出し、日本中が毒された年

「毒」を選んだ理由には、和歌山のカレー毒物混入事件以来、全国で毒物混入事件が相次いだことをはじめ、猛毒ダイオキシンや環境ホルモンによる環境汚染に脅えたこと、インドやパキスタンの核実験や北朝鮮のミサイル発射に毒々しい思いをしたこと、防衛庁や大企業の不正（毒）が次々と明るみに出たことなど多岐にわたっています。その上、反町隆史が歌った「ＰＯＩＳＯＮ」が流行ったことや、田中真紀子議員の毒舌から「凡人・軍人・変人」が流行語になったことなどが加わり、多くの人々が「日本全体が毒にまみれた年」という印象を持っていることがうかがえます。

財団法人 日本漢字能力検定協会は、漢字の奥深い意味を伝える活動の一環として、11月1日から12月9日までの期間、今年一年の世相を表す漢字一字とその理由を全国から募集しました。その結果、13,100票の応募の中で、「毒」が2,693票（20.56％）と圧倒的な票を集めて1位になりました。