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美しい風の名前 ~いろいろな風をおぼえよう~

聡美さん:古文で「東風吹かば匂いおこせよ梅の花~」という和歌を習いました。天気予報だと、風のことは「南東の風」とか「北北西の風」とか方位でしか呼ばないから、東からの風と書いて「こち」と読むなんて風情があるなあと思いました。

漢検博士:菅原道真が大宰府に流される際に詠んだ歌だね。春から夏にかけて吹く東寄りの風を「東風(こち)」といい、この風が吹くと暖かくなることから春の季語とされているよ。いかにも、梅が香ってきそうな言葉だね。

聡美さん:風の名前で季節がわかるんですね。季節感のある風の名前なんて「春一番」と「木枯らし」くらいしか知りませんが、ほかにもあるんでしょうか?

漢検博士:木枯らしは、その名の通り木々を枯らすような冬の訪れを告げる風で、「凩」とも書くよ。秋の末から初冬にかけて吹く北寄りの冷たい風のことだ。春一番は、立春から春分までの間に吹く最初の強い南寄りの風で、春の訪れを告げる風だね。ほかにも、季節を表すこんな風の名前があるぞ。

春 涅槃西風(ねはんにし):彼岸前後に吹く西風。彼岸西風(ひがんにし)とも言う。 油風(あぶらかぜ):晩春の晴天の日に吹く南寄りの穏やかな風。油を流したように静かなことを表現している。 春疾風(はるはやて):急に激しく吹く風を「はやて」と呼び、春疾風は、砂ぼこりを巻き上げて吹く、春特有の強い風。

夏 薫風(くんぷう):初夏、新緑の間を通って吹く爽やかな南風。 青嵐(あおあらし、せいらん):青葉のころに吹くやや強い南風。 黒南風(くろはえ):梅雨の初めのころに吹く南風。梅雨の明けるころに吹く南風は「白南風(しらはえ、しろはえ)」という。

秋 初嵐(はつあらし):立秋を過ぎて初めて吹く強く冷ややかな風。 野分(のわき):秋の初めに吹く暴風。台風の古称。野の草を吹き分けることから。 雁渡(かりわたし):雁がやってくる初秋から仲秋のころに吹く北風。

冬 空っ風(からっかぜ):山を越えて吹きおろしてくる乾燥した冷たい強風。乾っ風とも書く。主に関東地方で使う。 北颪(きたおろし):冬に山から吹き下ろしてくる冷たい北風。「颪」は「吹き下ろす風」という意味からできた国字で、赤城颪、富士颪、比叡颪など山の名前がつくことが多い。 御請凪(おこうなぎ):凪は、「風が止(や)む」ことを表す国字。11月の親鸞聖人の忌日に行なわれる報恩講(ほうおんこう)のころの風のない穏やかな日和のこと。

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