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「白羽の矢」は当たるもの? ~意味もことばも変化している慣用句~

孝宏くん:僕、「新年度から部活のキャプテンをお願いしたい」と、白羽の矢が当たったんですよ~!

漢検博士:その表情からすると、孝宏くんはキャプテンに選ばれてうれしいのかな?だとしたら、ことばも使い方も間違っているぞ。「矢」だけに「当たる」と言いたくなるのもわかるが、正しくは「白羽の矢が立つ」だよ。そもそも「白羽の矢」とは、神様への捧げものとして選ばれた少女の家の屋根に、目印として人知れず立てられるものなんだ。弓で射て、的に当てるわけではないんだよ。

孝宏くん:そうなんですか。「見事キャプテンの座を射止めました!」「当選おめでとう!」というイメージだから、「当たる」だと思ってました。でも、うれしい出来事なんだから、ちょっとの間違いは許してくださいよ。

漢検博士:もう一つの間違いはそこだ。先ほどの由来からわかるように、「白羽の矢が立つ」とは、もともとは「大勢の中から犠牲者として選び出される」という意味があり、望まない役割を押しつけられるなど、喜ばしくないケースで使われる言葉なんだよ。ところが今では「大勢の中から選び出される」という部分が強調されて、リーダーや代表者など名誉な役柄に選ばれることに使われることも増えて、間違いとは言いきれなくなってきていることもあるようだね。おまけに平成17年の文化庁の「国語に関する世論調査」では、「白羽の矢が当たった」という表現が気にならないという人が35%だったそうだから、いつか「白羽の矢が当たる」も辞書に採用されるかもしれないね。言葉は変化するものとはいえ、本来の意味(や形)もちゃんと覚えておいてほしくて、あえて指摘させてもらったよ。

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