2011年「今年の漢字」

2011年は、未曽有の災害により、「絆」の大切さを知った年

 財団法人 日本漢字能力検定協会は、皆様に漢字の奥深い意義を再認識していただくための活動の一環として、毎年年末に全国から今年一年の世相を表す漢字一字を募集し、最も応募数の多かった漢字を京都・清水寺の森清範貫主の揮毫により発表しております。

 本年も11月1日(火)から12月5日(月)までの間、2011年の世相を表す漢字一字を全国から募集した結果、496,997票の応募をいただき、「絆」が61,453票(12.36%)を集めて1位になりました。

 応募者が「絆」を選んだ理由は、下記に分類できます。

◆「絆」を知る、気づく

東日本大震災で、家族や仲間の尊い命を失うことや、また連絡が取れず不安な日々を過ごした体験は、あらためて家族・友達・恋人・地域の人々との「絆」の大切さを知り、希薄になっていると言われる人間関係に気づくきっかけとなった。また結婚相談の増加や、婚約指輪の売れ行きが伸びるといったことからも、震災は未婚者が新たにパートナーとの「絆」を持つ契機ともなった。

◆「絆」が生まれる、つながる

  • タイガーマスクの伊達直人をはじめとする名義で、全都道府県の児童養護施設などに、ランドセルや文房具、現金などが届けられるという善意の「絆」が生まれた。

  • 東日本大震災の被災地では、交通網が麻痺し、ライフラインが絶たれたが、日本全国各地、また世界中からボランティアが駆け付け、支援の「絆」が生まれた。

  • 震災時の情報伝達手段としてSNSが注目された。その後、日常のコミュニケーション手段として活用する人がさらに増えた。

  • 中東、北アフリカ諸国の民主化運動において、ソーシャルメディアが民衆の結集力を生み出す一助になったと言われた。

◆勇気と希望の未来への「絆」

なでしこジャパンがチームの「絆」により勝ち取ったワールドカップ優勝は、多くの国民に感動と、勇気、笑顔を与えた。

 

2011年「今年の漢字」に「絆」を応募した方のコメント

※応募者の記述をそのままご紹介します。

  • この大震災で身内や身の周りの人が津波で流され、いままで味わったことがないくらいの辛さを経験したと思うので、こういうときにこそ知らない人や周りの人と協力し絆を大切にしていったほうがいいと思った。私も隣の人から食べ物をもらったりなどして助けられたときに「絆」を感じました。

    (宮城県/15歳/男性)

  • 今年は震災で多くの方々が亡くなったり全てを失ったりと生きる希望さえも見失いそうになりましたが、日本中、世界中の「絆」があったからこそ支えられて頑張ってこれたのだと思います。

    (福島県/42歳/女性)

  • 今回初めて応募します。今年はどうしてもこの字が選ばれて欲しいと思い応募しました。今年ほどこの言葉が心に深くしみ入った年はありませんでした。悲しい出来事の中で、人々がお互いに助け合って生きることの大切さを改めて感じた一年でした。

    (茨城県/43歳/男性)

  • 私自身も今年の大地震を体験しました。当時、水も電気も食べるものもなく、物資もすぐには届かず、近所の方とあるものを交換したりして生きました。その後、色々な方のご協力により現在の気仙沼があると思います。もちろん現在も復興に向けて一人一人が手を取りあって毎日頑張っていると思います。

    (宮城県/29歳/女性)

  • 被災地に住む者としては今年の漢字は『震』にも『災』にもなってほしくありません。震災後、日本全体で言われ続けてきた『頑張ろう東北』『頑張ろう日本』この言葉から感じる今年の漢字は『絆』以外には浮かびません。多くの悲しみや困難がありながらそれでも温かい支援や励まし、絆に支えられた半年間でした。人々の絆を感じた年でした。

    (岩手県/43歳/女性)

  • 我が地、会津は被災こそまだましで少なかったものの手塩にかけた作物が一部の心ない風評で廃棄の憂き目に…。しかしながら国民のほとんどの方の熱い想いが日に増して強くなってきております。本当に有り難い限りです。まさに国民一人ひとりの「絆」そのものです。

    (福島県/65歳/男性)

  • 私の地元は福島県です。震災が起こり沢山の悲劇な状況を間近に感じましたが、それ以上に家族皆が未来を信じ、絆を感じながら歩き出している為に選びました。

    (埼玉県/28歳/女性)

  • 東日本大震災のあと日本だけでなく、世界中に絆が広がり、又、今までよりも家族や近所の多くの人がお金で買えない大切な事を学びました。

    (群馬県/81歳/女性)

  • 東日本大震災、原発事故を通して改めて人と人、人と世界をつなぐ「絆」の力を感じたことと、それらをより強く、より身近なものにしたtwitter、Facebookなどの新たなツールが流行した年だと感じたので。

    (大阪府/27歳/男性)

  • 仙台でも震災にあい多くの方々から救いの手を差し伸べていただき非常に心打たれた。日本中は人間として絆で結ばれているんだと強く感じた。

    (宮城県/61歳/男性)

  • やはり今年はこの一字につきます。家族のために遠くまで歩いたり、5時間の行列に並んだり、知らない方から通りすがりに野菜をいただいたり…一生忘れられない一年になりました。

    (宮城県/49歳/女性)

  • 国内外を問わず大きな天災や政治経済不安によるデモ、内戦等が起こり悲痛な思いをする年であった中、人々が手を差し伸べ、助け合い、共に生きていくことが改めて大切であることを思い知らされた。人々の絆を大切にし、前向きに生きていくことで明るい未来が来てほしい思いを込めて「絆」を選んだ。

    (兵庫県/29歳/男性)

  • 東日本大震災の復興に当たり、最も必要であり、重要視されたのは人の絆でした。

    (宮城県/84歳/男性)

  • 震災がきっかけで、絆の重要性を感じる人が増えた。婚約指輪や結婚指輪の売れ行きが伸び、家族の大切さを再認識する人が増えたこと。

    (東京都/52歳/女性)

  • 震災にあい、心と心を結び付けてくれた絆は一生忘れない。町内の絆、地域の絆、市町村の絆、日本国民の絆、そして手をさしのべてくれた諸外国の絆、ありがとう!!

    (宮城県/49歳/女性)

  • 未曽有の大震災となった3月発生の東日本大震災。大自然の前の人間の無力さを知らされたが、この災難を克服しようとする人間の姿も見られた。どんな困難にも立ち向かっていく人間と、それをあたたかい心で支えようとする人々の姿に勇気づけられる思いがした。この言葉こそ人が人間たる証なのではないでしょうか。

    (山梨県/40歳/男性)

  • 3月11日の東日本大震災を始め原発、台風被害などと今年は災害が本当に多く、たくさんの命が失われました。その中で当たり前のように朝が来て家族がいる事、命の尊さを改めて知ることになりました。そしてたくさんのマンパワーが被災地に届けられました。人を救えるのは人なんだと感じた一年でした。縁もゆかりもない土地と人がたくさん結ばれた一年だと思いこの漢字を選びました。

    (千葉県/37歳/女性)

  • 東北大震災の甚大な被害で、日本人の価値観が大きく変わった。何よりも大切なものは家族や友人、地域、社会との絆であり、復興の為にも一番必要なものだと思うから。

    (山形県/51歳/女性)

  • ニュージーランドの地震、日本の地震、そしてタイの洪水など日本の各地でも助け、助けられ、海外とも助け助けられでいろいろな場所で絆を感じる一年だったからです。

    (山口県/24歳/女性)

  • 東日本は大きな自然災害と原発による放射能災害に見舞われたが、被災者と各支援者がお互いに手と手を取り合い、早期な復興を目指している。人と人とが手を取り合って、困難な局面と戦っているのは素晴らしい。

    (広島県/68歳/男性)

  • 東日本大震災は不幸な出来事でしたが、同時に人や海外の国との「絆」を感じた出来事でもありました。当時の菅首相が海外への感謝広告を出す際、「絆」という題名を使っていましたが、漢字を知らない外国の人々にも、この漢字が持つ意味を知ってほしいと思っています。

    (千葉県/38歳/女性)

  • 3月11日の大地震でみんなで力を合わせて頑張ろうという家族、友人、地域の絆を感じました。また、女子サッカーのワールドカップで日本が優勝し、仲間との絆を感じました。NHKの大河ドラマでも姉妹の絆・夫婦の絆・親子の絆が描かれています。こういった理由から今年を表す漢字として「絆」を選びました。

    (神奈川県/34歳/女性)

  • 震災の影響で家族で過ごすことの大切さが重要視され、クリスマスケーキ等の予約販売額が伸びるなど経済的な影響が出ている。また、なでしこJAPAN優勝の要因としてチームワークの良さが挙げられていることから。

    (滋賀県/30歳/女性)

  • 被災地だけでなく、国内全体、外国の人達もつながりを感じさせた震災。家族の絆、地域の絆、それを援助する日本人の絆、外国の人たち…多くの絆。これからも大切にしたいから。

    (埼玉県/50歳/男性)

  • 未曾有の大震災から、人々を救ってくれたのは、政治でもなくお金でもなく、それは人と人との絆だったと思います。一人じゃない。誰かと結ばれている絆を確かに、前向きに歩んでいきたいと思い、この漢字を選びました。

    (秋田県/28歳/女性)

  • 震災、原発、風評被害などあり災いの年であった。一方で全国からのあたたかい募金、復興祭などが企画された。災いでは暗くなってしまう。それよりも災いから絆が生まれたためこれを強く強調したい。そのためこれを選んだ。

    (岐阜県/40歳/男性)

  • 東日本大震災が起こった時に、日本中、世界中の人たちが助けてくれて、世界全体に絆が出来たような気がします。なでしこJAPAN、ソフトバンクなどの優勝も、絆があったからこそ掴み取ったものだと思います。

    (大阪府/17歳/女性)

  • 東北の地震と津波による大震災で日本中が絆の大切さを実感したと思います。また、「なでしこジャパン」が、世界一の快挙を達成してくれて、日本中を笑顔にしてくれました。日頃、過酷な環境の中で頑張ってきた彼女たちの絆の深さを感じる出来事でした。

    (静岡県/53歳/女性)

  • 1月の伊達直人のプレゼントで人と人との絆、3月の東日本大震災や2月のニュージーランド地震等、世界との「絆」のありがたさ、大切さを痛感した年だから。

    (茨城県/30歳/女性)

  • 未曽有の出来事に「絆」を強く感じた。肉親はじめ見知らぬ人々との「絆」が生じた。世界の経済でも一国だけでは成り立たず大きい「絆」で生き抜く時代になった。

    (埼玉県/67歳/女性)



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