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漢検漢字文化研究奨励賞

平成21年度(第4回)受賞者発表・講評・論文

平成21年度 漢検漢字文化研究奨励賞 受賞者

各賞受賞者(敬称略)論文タイトル
最優秀賞 該当無し
優秀賞 該当無し
佳作 該当無し

講 評

京都大学大学院人間・環境学研究科教授
財団法人 日本漢字能力検定協会 評議員
阿辻哲次

平成21年度漢検研究奨励賞は厳正な審査の結果、受賞に該当する者なしとの判断にいたった。まことに残念な結果である。
この事業は、(財)日本漢字能力検定協会が主催する諸事業として、わが国の歴史を通じて文化に深くかかわる漢字と日本語(国語)に関するすぐれた研究または評論・調査などを顕彰し、研究者の研鑽をたたえ、成果を世に広めるための制度としてはじまったもので、今回は第4回目にあたる。
かつて投稿論文が少なく締め切りを延長せざるをえなかったという苦い経験に鑑みて、今回もしかるべき時間と労力をかけて情宣活動を展開した。大学や高等研究機関などへのポスター掲示などにも力を入れ、それは確実に効果をあげてはいるが、ただ歴史の浅さもあって、世間への滲透はまだ満足すべき状況には至っていない。今回の投稿論文は総計4本であり、そのなかには一定の学術的水準に達していると認定されるものがなかった。まことに遺憾である。
本賞は45歳以下という若い世代の「漢字研究または漢字に関わる日本語研究」を表彰するもので、これまでにも学習に熱心な高校生や、高度な研究に邁進する外国人留学生からすぐれた論考が寄せられたことがあった。このことは、日本における漢字と日本語の研究が国内外の幅広い分野から注目されていることを示し、ひいては協会による論文顕彰の事業が、斯界の研究の発展に大きく寄与することを予見させ、あわせて今後の研究の隆盛を大いに期待させるものである。
はじまってまだそれほど時間もたっていないこの事業が、大学などの機関における研究者のみならず、これまで検定試験を通じて漢字を学習してきた方々のあいだに広く認知され、これまでの学習という姿勢から、さらに研究という方向へ、漢字とのつきあいが深まっていくきっかけとなることを、審査にあたったものの一人としてあらためて切望するしだいである。

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