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「失笑」は、本当はどんな笑い? ~意味が変わってゆく慣用句~

聡美さん:……って、先生があまりにも場違いなことを言ったんで、みんな思わず失笑しちゃいました。

漢検博士:へえ、みんなどんなふうに笑ったのかな?

聡美さん:笑ってませんよ。笑えないほどあきれることを「失笑する」と言うんじゃないんですか?

漢検博士:「笑いを失う」と書くせいか、そう思っている人が多いが、実は失笑というのは、本来笑うべきではない場面なのに、こらえきれず思わず噴き出すことを言うんだよ。今では聡美さんと同じような使い方をする人が60%を超えているという調査もあって、そのうち「あきれる」という意味のほうが正解になるのかもしれないね。ほかにも、だんだんと誤った使い方のほうが広まりつつある慣用句があるが、年配の人が多い場面や正式な文書上では、今でも間違った使い方として認められていないことが多いから、ちゃんと本来の意味も覚えておこう。

  • 流れに棹(さお)さす
    本来の意味:物事に勢いをつけること、時流に乗ること。「棹」とは舟を進めるために使う長い棒のことで、流れ(川底)に棹をさして舟に勢いをつけることから派生した。誤用:「棹をさす」というのが棒を刺して流れを止める行為のように思えるのか、あるいは「水を差す」と混同されたのか、物事の勢いを止めるという意味で使う人が60%を超えている。
  • 割愛する
    本来の意味:愛着があるものを、惜しいと思いつつも思い切って捨てること。元は仏教用語で、出家する際、この世の愛着あるものと別れることを言った。誤用:“惜しみつつ”という感情の部分が伝わらず、“切り捨てる”という結果だけが残り、「時間もないのでこの部分の説明は割愛させていただきます」というように、不要なものを省略するという意味で使う人が65%を超えている。
  • 憮然とする
    本来の意味:失望や落胆、驚きのあまり、思わずぼんやりとするさま。誤用:ムッとしている、腹を立てている、不機嫌な状態を表すと思っている人が70%を超えている語。「ぶ」の音が「ぶうぶう」という不平を鳴らす様子をイメージさせることや、ぼんやりした様子を表す「呆然とする」という語の「呆然」にからめて、誤用が広がったと思われる。

※数値はすべて文化庁国語課による「国語に関する世論調査」より

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