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「慣用読み」ってなんだろう? 誤読が認められるようになった漢字①

昌人さん:先日、ちょっとミスをして先輩に叱られたんですが、あまりに大きい声を出されたので「そんなに声をあらげないでください」と言ったら、「声は“あららげる”ものだ!そんなことも知らないのか!」って、余計に怒られてしまいましたよ……。

漢検博士:“言葉は生き物”という通り、時代に合わせて使い方や意味が変わっていくものだが、漢字の読み方も変わることがあるんだ。

「荒げる」と書いて「あららげる」と読むのが正しいが、「あらげる」と読む人が増えたため、「あらげる」でも間違いではないとされるようになったりするんだ。そういうのを“慣用読み”と言うんだよ。

じゃあ、僕は怒られ損ですね……。今度は叱られないように、ほかの“慣用読み”を教えてください!

  • 貼付(ちょうふ/てんぷ)
    「貼」の音は「チョウ」が正しいが、「店」「点」など同じ「占」を含む漢字が「テン」と読むためか、「添付」と意味が近いので混同したのか、「てんぷ」と読む人が増え、“慣用読み”として認められつつある。本来、「貼付」は「封筒に切手を貼付する」というようにAにBを貼りつけるときに使い、「添付」は「企画書に資料を添付する」というように、AにBを添えるときに使うが、意味の区別もあいまいになっている。
  • 早急(さっきゅう/そうきゅう)
    「早」の特別な読み方として、「サッ」は「常用漢字表」にものっているが、「早速(さっそく)」「早却(さっきゃく)」くらいしか用例がなく、「ソウ」の読み方のほうが一般的なためか、「そうきゅう」の読み間違いが広がったと思われる。最近では「さっきゅう」派より「そうきゅう」派のほうが多いという調査結果もあり、「そうきゅう」も“慣用読み”として認められつつあるが、辞書の見出し語やテレビなどでは「さっきゅう」を優先することが多い。
  • 出生(しゅっしょう/しゅっせい)
    「しゅっせい」の読みが広がったのは第二次大戦後と言われ、今では一部の辞書で「しゅっせい」を見出し語とするものもあるほど、「しゅっせい」のほうが幅広く使われるようになっている。しかしながら、同じ「出生届」でも、役所に提出するのは「しゅっしょうとどけ」、病院や法律上では慣用読みに合わせて「しゅっせいとどけ」と読むことが多いなど、まだまだ混在している。
  • 重複(ちょうふく/じゅうふく)
    「早急」と同じように、「チョウ」より「ジュウ」の読み方が一般的なためか、「じゅうふく」の読みが広まり、“慣用読み”として認められるようになった。ちなみに“慣用読み”はおおむねパソコンなどでも正しく変換されるが、「そうきゅう」「しゅっせい」などのように同じ読みの漢字がある場合は正しい読みのほうが変換が早いし、辞書を引く場合や公式な場面で話す際には本来の読みが優先されるので、きちんと覚えておきたい。

*左が本来の読み/右が慣用読み

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