団体受検 取組事例(小・中・高 等)
小学校
勉学・スポーツ・芸術で成果を出す文武両道の小学校 初めての漢検実施で「団体の部」奨励賞を受賞/小学校/千葉
関東 / 千葉
[公立] 習志野市立東習志野小学校
須澤 裕二 先生
本校の特徴について
本校は習志野市東部の文教地区に位置しており、近隣には各種公共施設が立ち並ぶ、教育的環境に恵まれた学校です。木々の緑が豊かな校内に入り、校舎玄関を通ると、廊下に飾られたたくさんのトロフィーや賞状がお出迎えをします。これらは子どもたちが参加したスポーツや吹奏楽などの様々な大会で受賞したものであり、本校の自慢の一つです。
もちろん、スポーツや吹奏楽だけではなく、勉学においても様々な取り組みを行っています。例えば、国語・算数の基礎学力向上や「書くこと」への抵抗感を減らすことをねらいに毎日行っている、10分間の朝学習です。国語の分野では、月曜日は視写・聴写・作文学習、火曜日・木曜日は読書を行っています。一方、算数の分野では、水曜日に算数の到達度を測るテストを行い、その結果を受けて金曜日に未達分野の復習や再テストをします。木曜日の放課後には「算数パワーアップ講習」という補習授業も行っており、個々人に応じた学力向上策も講じています。
検定に向けて、熱心に取り組む子どもたち
国語への興味・関心をさらに高めるため、平成30年の冬(平成29年度第3回検定)から漢検を開始しました。学校行事の都合上、1~3年生は1月の検定日程、4~6年生は2月の検定日程を受検することにしました。果たして志願者が集まるのだろうかと不安な思いもありましたが、いざ募集してみたところ全校児童の約30%にあたる269名から申し込みがありました。保護者からも「通い慣れた学校で受検できるのは安心」というお声をいただきました。
検定日に向けた学習は子どもたち個々人で始めましたが、その頑張る姿には目を見張るものがありました。これまでに学習した全ての漢字をおさらいする子、参考書を使って熱心に家庭学習に励む子、そしてそのような友達の姿に影響を受け、「自分も頑張ろう」と勉強を始める子もいました。
「団体の部」奨励賞を受賞
その結果、本校では受検者の91%が合格し、漢検協会より平成29年度「団体の部」表彰(※)で、奨励賞をいただきました。これは、平成29年度に漢検団体受検を実施した全22,092団体のうち、小学校・中学校・高等学校・その他団体の4部門において、全級の合格率順上位50団体のみに授けられる賞です。子どもたちの努力がこのような形で実り、本当に嬉しく思います。
合格した子どもたちの中には、ガッツポーズをして喜びを表現する子、お友達と一緒に合格できたことを互いに称え合う子などがいました。また、その後の子どもたちの様子にも変化が見られ、高学年の中には、合格した後も継続的に漢字学習を行っている子や、家庭学習の習慣が身についた子が増えたそうです。今回受検をしなかった子どもたちの中にも、「次回は受検してみたい」とやる気を出した子がいるそうで、漢検を実施することが子どもたちに良い刺激を与えていると感じています。
漢検合格を目標にして、日々の学習に意欲的に取り組んでほしい
本校で漢検を実施することが最終的に決定したのは、検定日の3ヶ月ほど前でした。開始2年目となる次年度は、年度初めの段階で「3学期に漢検を行う」旨をあらかじめ周知する予定です。年度末に漢検合格という大きな目標があることが明確になっていれば、普段からの漢字学習に臨む姿勢も変わりますし、長期休み中も学習習慣が途切れない効果があるのではないかと期待しています。漢検受検を通じて、努力することの大切さや家庭学習の習慣を身につけることの大切さを子どもたちに感じてもらえたらと考えています。
※漢検協会では年度ごとに、「日本漢字能力検定」において優秀な成績を収めた団体および個人を表彰している。
※掲載内容(所属団体、役職名等)は取材時のものです。