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小学校

八木崎小サポーターズの協力で漢検を開始 "地域で育む準会場受検"を実現/小学校/埼玉

校長 福岡 秀晴 先生コーディネーター 小林 芳美 様

関東 / 埼玉

[公立] 春日部市立八木崎小学校

校長 福岡 秀晴 先生

コーディネーター 小林 芳美 様

「放課後子ども教室」でできる学習支援活動(コーディネーター 小林様)

 本校では、平成27年度に「放課後子ども教室」が設立されました。私は29年度からコーディネーターとして学校と地域の人材を繋ぐパイプ役を担っています。今年度の放課後子ども教室は、イベント型と目標克服型の講座を設定し、のべ1400人の児童が参加してくれました。イベント型では、科学教室、そば打ち体験教室、剣道教室などを開催しました。日常生活では、なかなか体験できないことを子どもたちに体験してもらえるいい機会となりました。目標克服型は、「何か子どもたちに目標をもたせて取り組める講座を実施できないか」という思いが私たち企画運営側にあり、講座の内容について会議を重ねていました。ある日、校長先生にご相談したところ、校長先生から「漢検を学校で実施したい」という話をお聞きし、放課後子ども教室で『漢検対策講座』を実施することにしました。漢検実施にあたっては、「八木崎小サポーターズ」(学校応援団)の全面協力のおかげで実現できました。

子どもたちの知的好奇心を刺激する機会に漢検を活用(校長 福岡先生)

 私が漢検の実施に踏み切ったきっかけは、以前校内巡視をしていたときに見かけた子どもたちの姿です。休み時間に1年生の教室で人だかりができていたので近づいてみると、一人の子どもが使い込んだ漢字辞典を見ながら、絵を描くがごとく自由帳にすらすらと漢字を書いていたのです。周りの子どもたちも、それを真似しながら難しい漢字を書いており、みんなで楽しみながら学ぶ姿がありました。子どもの知的好奇心は、すばらしいものです。この休み時間の様子を見て、漢検を学校で行うことができたら、多くの子どもたちの知的好奇心を刺激し、学習意欲を駆り立てられるのではないかと感じ、漢検実施について本格的に考えるようになりました。
 そこで、保護者の考えも聞いてみたいと思いアンケートを実施したところ、本校の4割強の保護者が「学校が漢検の会場になるなら受検させたい」と回答してくれました。しかし、当時は実施・運営を担う組織体制が整っておらず、学校で取り組むことは難しい状況でした。その後八木崎小サポーターズが組織化され、少しずつ土台が整ってきたタイミングで"漢検を学校で実施したい"と小林さんや八木崎小サポーターズの方に提案したところ、同じ考えだったことが分かり、それからは、漢検の実施に向けて急ピッチで準備が進み始めました。

"地域の方も参加できる場"を目指して(校長 福岡先生、コーディネーター 小林様)

 漢検を開始するにあたって大切にしたのは、"地域の方も参加できる場にする"という点です。検定日は当初年1回で想定していましたが、平日のみの検定日だと保護者や地域の方の参加が難しいので、春(第1回検定)の平日の検定日に加えて、冬(第3回検定)の土曜日も実施することにしました。その結果、初年度にもかかわらず年間で230名以上の申し込みがあり、そのうち30名ほどが児童のご家族や地域の方でした。中には、「どうせやるならお母さんも、おじいちゃんも」と三世代受検をしていたご家庭もありました。家庭内で競って勉強する等、家庭学習の促進にもつながったようです。

多くの地域ボランティアが勉強会に参加(コーディネーター 小林様)

 放課後子ども教室では、受検に向けて3回勉強会を開催しました。2回はプリント学習を行い、最後の1回は検定の雰囲気や答案用紙に慣れさせるため、模擬試験を実施しました。模擬試験の実施時間も本番と同じ時間に設定し、当日の注意も伝えて行いました。"机の上に出すのは鉛筆と消しゴムのみだよ"等の注意を先に伝えておけば、1年生でも安心して当日受検できるからです。模擬試験はしっかりと採点し、担任の先生を通じて返却しました。「丁寧に書かないと合格しない」という意識が生まれたようで、検定本番に見回ったところ、子どもたちは非常にしっかりとした字で書いていました。
 勉強会開催にあたっては、八木崎小サポーターズが全面協力してくれました。地域の方や大学生、本校の卒業生(高校生から社会人)など、多数の方が協力してくださいました。多いときには15名くらいのボランティアが協力くださった回もありました。勉強会参加を機に他の活動に参加してくださるボランティアもいらっしゃり、学校と地域を繋ぐきっかけにもなりました。

検定実施で生まれた子どもたちの意欲の変化(校長 福岡先生、コーディネーター 小林様)


手作りの「漢検コーナー」
漢検の練習問題と解答を
自由に持ち帰ることができる。

 検定の案内を出した当初は、5、6年生の保護者の反応が特に大きかったです。「高校入試対策としていずれ中学校で漢検を受けるなら、小学生のうちから受けておいた方が良いのでありがたい」という声もいただきました。春(第1回検定)に合格したので冬(第3回検定)では上の級に挑戦したお母さんやおじいちゃんもおり、子どもと一緒に家族もステップアップできる機会が生まれているのはとても喜ばしいことです。
 廊下の一部に「漢検コーナー」を作り、自分が受検する級を確認できるプリントを設置しています。第1回検定が終わってからプリントがどんどん減ったので、検定実施が子どもたちの学習意欲喚起に役立っていることを実感しました。

"八木崎小スタイル"を確立していけたら(校長 福岡先生、コーディネーター 小林様)

 初年度の実施を経て、漢検の雰囲気がずいぶん子どもたちやご家庭に伝わり、抵抗なく受け入れてもらえるようになってきたと感じます。今後も継続的に漢検を実施し、学習に前向きに取り組む子どもをより一層増やせたらと考えています。
 実施にあたっては、ご家庭へのお知らせと申込用紙の回収は学校で行い、それ以降の申込手続き、勉強会開催、当日の運営は八木崎小サポーターズが行っています。今後は、先生たちの負担を減らすため、八木崎小サポーターズでできる事務領域を増やし、地域の方に協力いただきながら無理なく実施ができる"八木崎小スタイル"を確立していきたいと考えています。最近では、市内の他の学校のPTAから、「どうやって実施しているの?」との問い合わせをもらうこともありました。"八木崎小スタイル"を伝えていき、市内の小学生が自分の学校で漢検に取り組める機会が増えれば嬉しいです。   
 本校のスローガンである"地域とともに歩む笑顔あふれる活力ある学校"を目指し、地域の皆様と手を携えて、子どもたちの成長を支援していきたいです。


※掲載内容(所属団体、役職名等)は取材時のものです。

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