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小学校

漢検は小学生にこそ受検して欲しい検定です

副校長 南里 洋子 先生

関東 / 東京

[公立] 北区立第三岩淵小学校

副校長 南里 洋子 先生

漢検導入のきっかけ

 現代の子どもたちを取り巻く環境は、様々なメディアで溢れています。画像や音声などによる、刺激的な情報が多数流れ込んできます。必然的に、子どもたちが漢字を手で書く機会や、活字に触れる機会というのは減少しています。また、それらのことを苦労して学ぶ必要性も、あまり感じなくなってきているでしょう。大人たちが意識的に、漢字を学習する機会を子どもたちに与えていく必要性を感じています。
 本校では以前から、漢字指導には力を入れてきました。それでも子どもたちは、授業で習った時には理解できていても、いざ作文を書くとなると簡単な漢字でも間違えてしまう子どもが出てきます。漢字や言葉は、ただ覚えているだけでなく、実際に使えなくては意味がありません。
 これらの状況を踏まえ、家庭とも連携する形で、子どもたちに漢字を手で書く機会と、漢字を使うことに対する意欲付けの機会を与えようと、漢検の導入に踏み切ったのです。

検定に向けた告知方法

 毎年4月~5月頃に開催される保護者会において、年間の漢検実施予定日を発表します。それによって、保護者の皆様にも検定日を意識していただき、家庭学習を誘うことが目的です。
 初めて漢検を学校で実施した時は、昇降口付近に漢検のポスターを掲示し、玄関に「受検案内」を置いておき、希望者に持ち帰らせるようにしていました。ところが、その方法では情報伝達が徹底せず、申込締切後に「受検できることを知らなかった」とおっしゃる保護者も見受けられました。機会を逃した子どもには、大変かわいそうなことをしてしまいました。そこで、現在では、学校から保護者に対する漢検実施のお知らせ(プリント参照)と同時に、「受検案内」と「検定料納入袋」を、児童全員に漏れなく配布しています。受検の最終意思決定は保護者と本人に委ねますが、少なくとも情報伝達だけは全員に漏れなく行うことが、学校の責任だと考えています。
 また、導入当初には、保護者のボランティアを募集するお手紙も作成し、児童全員に配布しました。保護者からの理解も得られ、現在では10数名の方が試験監督のお手伝いしてくれています。試験監督は、各教室に教員1名と保護者2名の計3名で行っています。教員が中心になって試験の説明などを行い、保護者はその補佐的な役割です。

検定当日の様子

 本校の全校生徒数は約260名で、毎回50~60名の受検者がいます。毎回、全校児童の5人に1人は受けている計算になります。2年生~4年生の参加者が多く、ほとんどの児童が年に1回程度は受検しているようです。一方で、5年生以降の高学年になってくると、受ける子と受けない子の差がはっきりと分かれてしまうことは課題と言えます。受ける子は毎回のように挑戦し、受けない子はほとんど関心を示さなくなります。漢字学習の意欲開発については、4年生頃までのつまずきを防ぎ、検定合格という成功体験を積み重ねることが大切と感じています。
 検定日は、導入当初は土曜日を選択していました。しかし、子どもたちに検定受検のためだけに自宅から足を運ばせることや、先生方に休みの日に試験監督をお願いすることは、申し訳ないと感じていました。また、検定日を忘れてしまったり、受検を希望したこと自体を忘れてしまって、悲しい思いをする子どもも見受けられました。そこで、現在では金曜日を選択するようにしています。金曜日であれば、子どもたちも先生方も全員登校していますから、検定のためにわざわざ呼び出す必要はありません。また、当日にも検定実施を告知することができ、受検忘れを防ぐこともできています。
 先日は、本校の卒業生である中学生が、中学校では受検機会を提供してもらえないからと、本校で一緒に受検しました。子どもたちと一緒に受検をする保護者も、ほぼ毎回のようにいらっしゃいます。両親で挑戦された方もいらっしゃいました。子どもたちにとっても、大人たちと一緒に同じ試験に取り組むことが、大変良い刺激になっているようです。子どもたちと大人が並んで試験に取り組んでいる姿は、教員から見ても大変ほほえましい光景です。漢検の取り組みは、地域に開かれた学校づくりにも、ひと役買っています。

検定導入の効果

 検定当日は、緊張感にあふれています。多くの子どもたちにとっては、人生初の公的な試験。日頃はにぎやかで活発な児童であっても、検定開始直前になると、じっと座って開始の合図を待っています。こういった緊張感を味わう場面は、小学校生活では他にはなく、子ども達にとって非常に貴重な経験となるでしょう。その緊張は、それまでにきちんと準備や勉強をして検定本番に臨んでいる証拠であり、子ども達も一生懸命さが伝わってきます。検定当日は、検定会場となる教室の入り口に、会場であることを示す張り紙(写真参照)を掲示するのですが、最近では、敢えて検定の前日から張り出すようにしています。そうすることで、本番に向けた「いよいよ感」「ドキドキ感」を演出しています。
 私は、漢検は小学校にこそもっと広まるべきだと感じています。私自身、教員生活30年を迎えていますが、今でも迷うことなくスラスラと手書きできる漢字は、小学生の頃に学習した漢字ばかりです。真に使える漢字力を定着させるためには、小学生の頃にこそ真剣に取り組むことが大切なのです。公的な試験を受けるという緊張感があるからこそ、現代のメディア環境に囲まれて漢字を学ぶ意欲が希薄な子どもたちであっても、漢字学習に真剣に取り組むようになります。そして、その努力が一生残る形で示されるからこそ、より一層の効力感が培われるのです。さらに、同じ目標に向けて保護者も一緒に学習できるという、数少ない機会です。これらのあらゆる場面が、苦手な漢字学習を、特別なワクワクするイベントへと変えていくのです。漢検受検というドラマを通して得た知識や経験は、子どもたちにとって一生モノの力になるでしょう。

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学校紹介

校舎外観本校は、東京都の北部の北区、北区のまた北部、JR赤羽駅より西方へ徒歩15分の高台に位置し、落ち着いた住宅街の中にある学校です。子どもたちは、皆明るく素直であり、元気な声であいさつがしっかりできます。

<目指す学校の姿>
1.子どもが学びたくなる、明るく楽しい学校
2.保護者や地域の方が通わせたくなる学校
3.教職員が協働し、充実感と誇りの持てる学校


※掲載内容(所属団体、役職名等)は取材時のものです。


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