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小学校

ことば・漢字は人と人とをつなぐ だからこそしっかり身に付けさせたい/小学校/岐阜

学校長 樋田 千史 先生

中部 / 岐阜

[公立] 恵那市立岩邑小学校

学校長 樋田 千史 先生

 私自身、「漢字には魂がある」、「文字は人をつなぐ」との思いが強く、ことば・漢字の大切さを丁寧に指導してきました。岩村藩(現 恵那市)出身の幕末の儒学者佐藤一斎の教えも漢文に触れさせながら指導をしたり、卒業生が制作する色紙には心に残る漢字一字とその理由を書かせたりしていました。
 協会主催の『今年の漢字』にも意義を感じていて、開催当初から、表面には選ばれた漢字一字を用紙いっぱいに印刷し、裏面には選ばれた理由と来年への願いが書かれたものをラミネート加工しています。(※写真1)毎年2学期の終業式では、その一字と一年の世相、来年への展望を話し、新年の学校便りでも話題にしてきました。また、被災地へ恵那市から贈った「小学生のための言志四録」の本のお礼のはがきに、心に残る漢字一文字が書いてありました。このはがきを児童に紹介しました。

写真1:「今年の漢字」ラミネート
写真1:「今年の漢字」ラミネート
 同時に、本校では学力調査等の結果から、更なる学力向上を課題としており、読書活動の推進や各種コンクールに積極的に取り組んでいるところでもありました。
 今すぐ結果が出なくても、大人になった時に結果が出せるように基礎学力・コミュニケーションの基本となる学力をつけさせたいと考えている中、漢検協会から案内の電話をもらい、本校でも漢検を導入することにしました。


 漢検の募集時は、各家庭に案内のプリントを配布し希望者を募りました。家族で受検できることも案内し、保護者に対しては児童への効果も合わせて伝えました。城下町であった地域柄、お祭りや地域イベントが多く、「みんなで」という意識が高いので保護者も協力的です。そのためか、初実施にもかかわらず、家族受検は18組、志願者は120名を超えました。中には一緒に申し込む教員もいました。

 漢検に特化した対策はしませんでしたが、協会が発行する『漢字学習ステップ』や『漢検 過去問題集』を紹介し、希望者を募って一括購入しました。放課後補充授業のマナビータイム(※)を使って学習している児童、朝早く図書館で学習している児童もいました。
(※マナビータイム:3年生以上で行っている週1回の放課後補充授業のこと。補充が必要な児童に学習指導をしたり、理解に時間がかかる教科や単元の補充をしたりする。学習内容を十分に理解できている児童には、学習プリントやドリルなどを使って繰り返し学習をする時間にしている)

参照1:教員向けプリント
pdf参照1:教員向けプリント
 検定日までには当日の注意点を協会に問い合わせたり、教員の動きをプリントで配ったり(※参照1)して当日に備えました。検定日当日は、机の向きを変えて掲示物が視界に入らないようにし、机を離すなど、検定に集中できるように工夫しました。当日は高学年の授業時間帯に実施しましたので、受検しない児童にはマナビータイム拡大版として自習をさせ、早く検定が終わった低学年の児童は図書室で本を読んだり、宿題をやったりして静かに待ちました。学校全体で「みんなで学ぶ」「みんなでチャレンジ」という雰囲気が、とても気持ちよく感じられました。

 検定結果は、協会の結果配付用封筒を利用し、個々の合否がわからないように担任から渡してもらいました。中には残念な結果になってしまった児童や保護者もいましたが、親子で学習する中で家庭学習の大切さを実感した家庭も多くあったのではないでしょうか。


 今回は、協会の表彰支援制度を活用しました。希望者での受検ではありましたが学校全体で取り組んだ検定ですので、最優秀賞は個人ではなく学校へ、優秀賞以下を児童に渡しました。優秀賞は、各学年相当の級で最高得点だった児童を表彰しました。受賞した児童に自信をつけさせるだけでなく、受検しなかった児童や残念な結果だった児童への意欲づけのため、表彰時には点数も発表しました。
 家族受検表彰制度も利用する予定で、現在申請書を集めているところです。表彰状が届いた後は、また家庭で漢検や漢字のことを話題にしてくれるでしょう。
 家族合格表彰状や校内での表彰は、家庭や校内で漢字の話題が出る一つのきっかけです。このきっかけから、その先にある漢字一字のもつ意味や漢字の大切さの理解、ひいては学力向上につながればと思っています。

 来年度は年2回に増やして実施する予定です。6月は今回受検しなかった児童や再挑戦をする児童向けと考えており、どのような結果が出るのか、今からとても楽しみです。

写真2:学校の様子
写真2:学校の様子

※掲載内容(所属団体、役職名等)は取材時のものです。

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