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中学校

正義を重んじ誠実を貫く

学校長 豊島 光男 先生

近畿 / 大阪

[私立] 関西大学第一中学校・高等学校

学校長 豊島 光男 先生

1.正しい判断・行動のできる人材

 中高大の一貫教育を行う本校では、いわゆる「受験勉強」に傾くことはありません。ですから、生徒にも「ただ勉強だけできればいい」といった考え方は望んでいません。自分のことしか考えない、「自己中心的」な人間では、社会から信頼され、貢献できる人間にはなれません。関西大学の教育理念は「学の実化(じつげ)」すなわち「学理と実際との調和」です。ゆえに、第一中学校・高等学校においては「知育・徳育・体育が高度な次元で調和した人格の育成」を目指し、複雑化する現代社会で「何が善くて、何が悪いのか」を正しく判断し、行動できる人材を育成したいと考えています。

2.判断力を磨く

 判断力を磨くためには、思考するための材料を持っていることが必要です。その材料とは様々ですが、体験と「基礎学力」が重要だと言えます。

1) 体験活動
 体験を通じて思考させるため、様々なテーマを持った体験活動を用意しています。

 中学1年・・・人への理解
 中学2年・・・自然・環境への理解
 中学3年・・・自然・平和・人権への理解

 例えば中学1年生の宿泊研修では、車椅子で生活されている方や目が見えない方、また、妊婦の方の生活を疑似体験させます。水を入れた袋をお腹に抱えたり、目隠しをして歩くブラインドウォークなどの方法ですが、生徒たちはこの体験を通じて、「想像以上に大変である」ということを実感し、理解します。このような方々は、生徒の通学・帰宅途中など日常生活の場面で出会うわけであり、実際に接したときに自分がどのような行動をとるのが正しいのかを自分自身で考え、判断するようになります。
 また、中学2年生での自然学習では、環境についての学習も行います。人間がある行動を起こすことにより、環境・自然がどのように変化していくのかを学びます。身近な例で言えば、自分が食べた後に残ったものをごみとして放置するとどのような影響があるのか?といったところから考えていきます。
 私たちは、このような体験活動を通じて、自分のことだけを考えない、相手の立場や周りの環境・人間の役割を学んでほしいと考えています。そして、周囲の人たちに対する自分自身のあり方をつかみ、自分自身で適切な判断のもとに行動できるようになってほしいと考えています。

2) 「基礎学力」
 本校では、中学・高校の6年間を特にどこかで区切るということはしていません。ですから先取り学習もしていませんし、学習指導要領に沿った指導を行っています。高校2年生からコースに分かれますが、それまでは全員が全ての教科を万遍なく学習します。大学での高度な学習を支えるのは幅広く学んだ基礎学力です。ですから文系に進むにしても理系に進むにしても、早い段階から偏った学習をすることはありません。理系でも国語力は重要ですし、文系だからといって数学的素養が不要なわけではありません。応用をきかせるためにも、その土台となる「基礎学力」は重要です。

3.「基礎学力」を支える国語力

 どの教科にも必要な力が国語力です。この力がなければ、理解の幅が狭くなります。国語力の高さが、理解の幅につながります。そして、この国語力の中でもとりわけ重要なのが読解力です。私の専門は社会科ですが、社会科は暗記科目ではありません。歴史であれ地理であれ政経であれ、流れ・過程があります。何か出来事があり、それにより他の出来事が起こる。いわば原因と結果の関係です。また、日本史と世界史も同じ時の流れの中で起こった出来事であり、相互に関係しています。つまり一部を見ただけは理解できないのです。まわり・全体を見て初めて理解が可能となります。このような流れをつかむ力も読解力と言えるでしょう。読解力を身につけるには、言葉の力・漢字の力が必要です。漢字は表意文字であり、熟語でも一字でも意味が含まれています。これらを多く知っていればいるほど、理解度が高く・速くなります。「漢字をたくさん知っている=生きていく中で必要な道具をたくさん持っている」とも言えるでしょう。

4.「基礎学力」を定着させるための試み

 先にも述べましたが、本校は大学へと続く一貫教育の中にあって、大学受験一辺倒の教育は行っていません。そのため、幅広い学習を行い、「基礎学力」を定着させるためには、何か生徒の学習目標・指標となるものが必要です。目標をクリアしたときの達成感・充実感、これが必要なのはいつの時代も同じです。ゆえに「漢検」・「英検」・「数検」の受検を奨励しています。特に中学の段階では、この3検定を全員が受検します。
 「漢検」・「英検」・「数検」それぞれがいい刺激になっていると思います。国語が得意な子は「漢検」で力を発揮し、その自信で「英検」にも取り組めますし、数学が得意な子は「数検」で自信をつけて「漢検」に挑戦することが可能です。これらの検定は、やれば当然として結果がついてくる性質のものです。ですから、「努力すれば報われる」ということを体験できます。この経験は非常に重要で、「やれる喜びとやろうとする意欲」につながります。これがあれば子どもは成長します。

5.人生において成功する要素とは

 人生において成功する要素はいくつもあると思いますが、その中の一つに「失敗を見つめることができるか」ということが挙げられます。何か物事を行うとき、準備・確認・実行・反省・対策という手順が必要です。いわゆるPDCAサイクルというものですが、このサイクルをうまく回す習慣をつけることができれば、成功する確率は高くなるでしょう。失敗しても、きちんと反省し、原因を分析し、次への対策を講じれば、次に成功する確率は高くなります。「漢検」をはじめとした検定は、生徒それぞれが、自分自身でこのサイクルを回していく習慣づけにもなっています。

 学校の役割は、生徒が様々なことを体験し、考え、成長していく「場」を提供することではないでしょうか。教師が一番嬉しいのは生徒が生き生きとしている姿を見ているときです。これからも様々な「場」を提供しつつ、生徒の一番身近な大人である我々自身が働くことの楽しさを表現していければと考えています。


※掲載内容(所属団体、役職名等)は取材時のものです。


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