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高校

生徒が自らの努力で自分の力を伸ばす

学校長 齋藤 俊英 先生

関東 / 神奈川

[私立] 鎌倉女学院

学校長 齋藤 俊英 先生

1.自分の能力を最大限に生かし、社会に貢献できる人を育てる

 本校の目指している校風は「真摯沈着」という校訓にもとづいた生き方にあります。「真摯」とは、真面目な態度で一生懸命努力することであり、「沈着」とは、落ち着いて、流行に流されず、堅実に物事を考えることです。この校風のもと、本校では生徒自身が自らの努力で自分の力を伸ばしています。また平成16年の創立100周年を機会に2世紀目の教育目標として、「知的で洗練された女性エリートの育成」を掲げています。ここでの「知的」とは、先述した「真摯」な姿勢で確かな学力を身につけている状態を指し、「洗練された」とは、「沈着」な態度とあわせてマナーをしっかり身につけている状態を指します。また「エリート」とは、自分が何に向いているのかを見極め、自分の能力を与えられたどんな場でもそれを最大限に生かし、社会に貢献する人物を指します。社会への貢献は、研究者やビジネスパーソン、また海外青年協力隊のようなボランティアなどさまざまな道がありますが、「知的で洗練された女性エリート」として、それぞれの道でその道の第一人者として活躍して欲しいと考えています。そのためには、「自分の能力に生徒自身が気付き、自分の努力で伸ばす」これが大切です。本校では、ペーパーテストでは測ることのできない、生徒の持つ個性豊かなさまざまな能力に気付かせ、それを自分の努力で伸ばすことができるような環境を整えています。
 このような校風や教育目標とあわせて、生徒には将来「国際社会で活躍できる日本人女性」を目指すよう指導しています。現代人の活躍の舞台は、日本のみに留まらず世界に広がっており、その国際社会で活躍するためには、まず「日本人として日本を知ること」が必要です。その第一歩として、母国語である日本語を正しく使いこなす力を身につけることが重要であると指導しています。

2.国際社会で活躍するためには、高い母国語力が必要

 本校は、歴史と文化の町「鎌倉」の中心にあり、土地柄、史跡が豊富で歴史や文化を非常に身近に感じることができます。また、過去から現在にいたるまで、その時代時代の文学者や芸術家など文化人を多数輩出しています。初代校長の「この環境を教育に活かさない手はない」という考えは、現在鎌倉について学習する「鎌倉学」という授業を創り出しました。中学校でこの授業に取り組み、「鎌倉」を学ぶことをきっかけにして、「鎌倉武士」以来日本人に脈々と受け継がれている伝統的な考え方や日本人独特の倫理観を知って欲しいと考えています。
 さらに高等学校では、日本から世界に目を向けていくきっかけとして「国際・環境学」を開講。国内の身近な環境問題について調べ学習などから課題意識を持ち、その課題意識を海外に広げることで自然に国際的な視野を身につけられるようにしています。
 この「鎌倉学」や「国際・環境学」を学ぶ基礎となっているのが母国語の力です。歴史や文化、環境問題においても日本のことを正しく理解するためには、まずは最低限の母国語の力が必要です。特に、日本人の感性や伝統的な考え方、倫理観などは抽象度が高いため、非常に高度な母国語力と幅広い教養が不可欠です。生徒には、高校生になるまでにそれに対応できるような高度な母国語力を身につけさせています。
 また、国際社会で活躍できる人材に英語力が必要なのは言うまでもありません。本校は、地域の方々から「英語の鎌女」と呼ばれるくらい、英語教育には定評がありますが、それは大学受験のためだけではなく、あくまでも外国人とコミュニケーションをはかる対話のツールとしての英語力を生徒が身につけているからです。卒業生からも、「大学の授業などで英語圏のネイティブの先生方の講義を受講しても、理解や発表に全く問題を感じない」と感謝の声が届いています。国際社会で通用する英語力とは単なる「英会話の力」ではなく、自分の意見を表現し、相手の意見を理解する「英語の対話力」。表現する内容にしっかりとした自分の考え方があり、日本の伝統や文化・歴史など伝えるべき内容を持っていることが前提です。これらの基礎に母国語の力があるのは当然でしょう。
 自国を理解するためには高い母国語力が必要であり、また、対話をするための外国語のベースは母国語の力。「国際社会で活躍するための第一歩は、正しい日本語を使いこなす力である」という指導の根底はここにあります。「英語の鎌女」とともに「国語の鎌女」といわれている所以でもあります。

3.基礎学力は「漢字能力」と「使う力」

 授業や課外活動で身につけた知識や技能は、実際の生活や将来の仕事の場で使うことができてはじめて意味のあるものです。故に本校では、「基礎学力」は、単なる知識や技能ではなく、それを使う力も含める必要があると考えています。具体的には、習得した知識や技能をもとに判断したり、応用したり、他人に伝えたりすることが、「知識や技能を使う」ということ。「使う」とは、生きるにあたって必要となる知恵のレベルまで知識や技能を高めることであり、それを支援するのが学校の役割だと思います。単に知識や技能を生徒に身につけさせることは学校の役割の一部分であり、全てではないのです。
 知識や技能を「使う力」まで高めるには、本物に触れ、実際に体験させることが重要です。疑似体験や空想理解では、覚えた知識や技能は知恵のレベルまでは昇華しません。例えば、授業で視聴覚教材を使い、仏像を見せることがあっても、それだけでは生徒は一面的な知識を得たに過ぎません。実際にお寺に赴き、ご住職からその仏にまつわる話を聞く。また、事前にその仏像について自分達で調べたりする。そのような過程を経てこそ、その知識は生徒が生きていく上で使える本当の知恵になるのです。
 また、本校では美術館に行き本物の名画を観たり、歌舞伎座で歌舞伎を観たり、能楽堂で能を鑑賞したりしていますが、それは一回でも本物を観てその観方を知っていると、その後の人生に大いに役に立つと考えるからです。このように、本校では体験学習を重視し、「見学」や「鑑賞」だけでなく、和菓子作りなどの「創作」から食文化を学ぶなど、さまざまな体験と学びの機会を提供しています。
 これらの取り組みを通して、知識や技能とそれを使う力の体得を図っていますが、その基礎となるのは「深い思考力」と「的確な表現力」だと考えています。「深い思考力」と「的確な表現力」がなければ、知識や技能を場面ごとに応じて使うことはできないからです。先述した国際社会で活躍できる人材に必要な母国語力の養成もその理由のひとつです。これらを養う観点から、学校として特に漢字学習に力を入れています。
 具体的には、中学3年間で毎週繰り返し「常用漢字テスト」を行い、字体や熟語を徹底して身につけさせ、高校1年時には全員が漢検2級を取得することを目標としています。毎年、高校1年生の殆どが常用漢字を活用できるレベルである漢検2級に合格しています。

4.地域の期待と信頼の証

 毎年、非常に高い学力の児童が入学を希望してくれています。このような児童が本校の入学を希望しているのは、本校が基礎学力を大事にし、高い志を持って教育にあたっていることを、生徒も保護者もよく理解してくださっているからです。
 一般的に中学受験では、学校を偏差値で並べ、保護者はより高い偏差値の学校に子どもを入学させる傾向にあるようですが、本校に入学を希望する生徒、保護者はその傾向にあてはまっていません。偏差値が高いとか低いとか言うことではなく、心から鎌倉女学院の教育に賛同し入学を希望してくれていますし、保護者が非常によく本校の教育を理解してくれているので入学後も大変協力的です。これは、今まで実際に行ってきた本校の教育が、評価されているからだと考えています。
 入学後は責任を持って生徒に「確かな学力・確かな力」を付け、特にペーパーテストで測れない力「使う力」を伸ばしたいと思います。「英語の鎌女」は既に地域に定着している本校のイメージですが、それに加え、基礎である母国語力をしっかりと身につけていることも「国語の鎌女」のイメージとして本校に定着しているところです。


※掲載内容(所属団体、役職名等)は取材時のものです。


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