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団体受検 取組事例(小・中・高 等)

高校

漢字に対する意識を高めて進学実績にも効果

丑澤 秀明 先生

関東 / 千葉

[公立] 千葉県立国分高等学校

丑澤 秀明 先生

漢字の習得に関して感じている課題

 ここ数年、漢字の勉強の際にテキストをただ眺めているだけの生徒や、形は似ているけれど実在しない漢字を書く生徒が目立つようになってきました。生まれつき携帯電話やパソコンに慣れている世代ならではの特徴か、彼らは漢字を絵や画像として認識しているようです。しかし、人間の脳はIT機器とは異なり、画像を記憶することに長けてはいません。言い換えるならば、人間の脳はデジタルカメラのような高い画素数は持っていないのです。人間には、人間ならではの覚え方・身に付け方があります。
1.理屈や意味と結び付けて理解する
2.目と頭と手の全てを使って反復練習して体で覚える
 この習得の型は、漢字のような文字の習得では特に重要であり、且つある程度の時間と労力がどうしても必要になります。本校では、「国語総合」(1年生4単位)と「現代文」(2年生2単位)のみが必修科目で、「古典」は2年生以降は選択科目になっています。現行の教育課程では、現代文に触れる機会が少ないばかりか、古文や漢文に触れる機会がほとんどない生徒も居ます。実は、漢字一字一字の意味や成り立ちに触れる機会が多いのは、古文や漢文を読む時なのです。

漢字学習の意識を高める工夫

 限られた時間の中で漢字をきちんと習得してもらうためには、生徒たちの国語や漢字に対する意識を高める工夫が大切になります。
 1~2年生では、年10回の漢字テストを行っています。漢検5級~2級に対応した漢字の副教材を持たせ、各回5~6ページを出題範囲にします。各回10分で20問の書き取り問題を出題し、15点以上を合格とします。不合格者には、20問全ての漢字を10回ずつ書き取り練習させて、1週間以内に提出させます。この漢字テストの点数は、国語の通知表の100点満点中の10点として換算されます。これらを基本として、教員ごとに生徒の実情に合わせた工夫を重ねていきます。例えば私は、不合格だった生徒たちを「赤点組」というネガティブな呼び方はせず「アストロクラブ」(「明日は満点を取ろう」の略)と呼び、前向きな姿勢になるよう促しています。さらに、「授業中の板書の中で誤字や筆順の間違いなどを指摘した生徒には、通知表の点数に1点加える」と公言して、生徒の授業に対する集中力や漢字に対する意識を高める一助としています。
 漢検の団体受検も、これらの工夫の一環です。各学期に1回ずつは受けられるよう、年3回の受検機会を提供しています。合格証を渡すときは、「大学進学はもちろん、就職の際にも使えるものだから、証明書はなくさないように大切にとっておきなさい」と伝えることで、大きなことを達成したという充実感を与えるようにしています。また、クラスの受検者が全員で合格したとき、クラスメイトが拍手で称えた教室もあったそうです。高校生にもなると、真面目に勉強している姿を見せることを恥ずかしく思ってしまいがちですが、そんな生徒たちの努力がきちんと報われるようフォローしてあげることが大切だと考えています。

進学実績と家庭学習に現れた効果

 ここ数年、本校の現役進学率は上がってきています。AO推薦入試を利用する生徒はもちろん、一般入試での合格率も上がっています。本校の模擬試験の結果を見ると、評論文の得点が低い傾向にあります。論理的な文章ほど、概念を表す漢字熟語が多く使われますので、漢字の理解が重要になります。また、どの大学の入試問題でも漢字問題は必ず出題されますので、確実な得点源にして欲しいと考えています。進学実績が向上している背景のひとつに、漢検の効果があるかもしれません。
 検定前に、「今回、どうしても合格したいんです。合格すれば検定料は親に出してもらえるのですが、落ちると自分のお小遣いから出さなくてはならないんです。」と言ってきた生徒が居ました。漢検を学校で受けられるようにすると、保護者も子どもに学習を促すようになります。やや外発的な学習動機ではありますが、それでも生徒たちはこれらの経験を通じて自己学習力を培っていきます。変化が激しいこれからの時代、自ら学び続ける能力を身に付けることは、とても大切なことだと考えています。


学校紹介

校長:山中 克男 生徒数:966名

校舎外観 「自主・自律」を校訓に、生徒は自由な校風のもと、自ら夢をもって、生き生きと高校生活を送り、自立した社会人となるための基礎を身につけています。国分高校では多くの場面で、生徒が主体となって活動し、教職員がそれをしっかりと支援しています。活発な学校行事と部活動、そして進学率の高さは、学校創立以来の伝統です。


※掲載内容(所属団体、役職名等)は取材時のものです。


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