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高校

漢検受検が生徒たちに大切な気付きを与えています

堀尾 恵美子 先生  | 中村 泰子 先生 (写真左から)

中部 / 静岡

[公立] 静岡県立掛川西高等学校

堀尾 恵美子 先生  | 中村 泰子 先生 (写真左から)

漢検奨励の理由

 本校では、平成13年度から学校を準会場として漢検を実施しています。その目的は、主に次の3つです。

 1つ目は、何といっても漢字力を強化するためです。
 本校は、ほぼ全員が大学に進学する進学校です。平成22年度は92%の生徒が現役で進学しています。ところが、私が授業を行って驚いたことがありました。大学進学を目指しているにもかかわらず、漢字を正しく活用できない生徒が多くいたことです。例えば、テストなどの際に、「漢字の意味を理解していれば初めて出会う熟語であっても類推して書けるはず」と想定して、教科書には出ていなくても既出漢字を使う熟語の書き取り問題を出題することがあります。ところが、生徒たちは意外と対応できません。教科書に出てきた熟語以外では、知っているはずの漢字も途端に書けなくなってしまうのです。
 日本語における概念語の多くは、漢字によって表現されます。漢字を理解していないということは、その概念が身に付いていないということです。そして概念が身に付いていないということは、思考が主観に陥り、客観的に考え、表現する力が弱いということでもあります。生徒たちが社会人として求められる思考力を身に付けるため、漢字の力を強化することが必要だと考えました。

 2つ目は、学び本来の楽しさを知ってもらうためです。
 本校は普通高校で、普段の授業が資格取得に直結することはありません。また、大半の生徒が一般入試で大学受験をするため、資格を取得するということへの関心が薄いのも事実です。しかし、資格試験は目標とする基準がはっきりしており、合格した時には、入試とはまた違った達成感があります。資格試験を通じて、学び本来の楽しさや醍醐味を経験できることも大切だと考えています。

 3つ目は、早期に進路が決定した生徒に対して学習のモチベーションを維持させるためです。
 本校では各自の努力はもちろん、さまざまな場面で仲間が頑張る姿に刺激を受け、お互いに高め合う雰囲気を作ることで、最後まで困難に立ち向かい、希望の進路の実現を目指しています。早期に進路の決定した一部の生徒は、時に学習意欲が減退しがちですが、学習意欲を維持し、受験勉強に取り組む仲間と共に学び続けて欲しいと考え、漢検受検を勧めています。3年生は3学期2月から家庭学習に入りますが、その直前まで漢検に取り組んでいた生徒は4月からの新生活においても、学習習慣や意欲を保ったまま、新生活をスタートさせることができるのです。

生徒に見られる意外な効果

 漢検を受検した生徒の多くは、漢字に対する意識が変化するようです。例えば、以前は漢字が書けなくてもあまり気に掛けなかった生徒でも、書けない漢字があると、「習ったのに覚えていなくて悔しい」と言うようになりました。「漢字は書けなければならないもの」という意識が芽生え、国語や言葉に対する感覚が研ぎ澄まされてくるように感じます。
 また本校では大学受験に対応するために高い学力レベルを求め、授業の進度も速く、多くの課題も与えます。さらに「文武両道」を掲げ、ほぼ全員が部活動にも熱心に取り組んでいます。こうした多忙な状況の中で、漢検受検となれば、そのための勉強時間を捻出する必要が出てきます。すると、漢検に挑戦しようとする生徒は、より効果的に時間を使う工夫をするようになってきます。限られた時間の中で目標達成に向かって時間をマネジメントすることは、社会人として強く求められる大切な能力です。

教員としてのやりがいを感じた瞬間

 私の勧めで漢検を受検したある生徒の言葉が印象的でした。その生徒は2級に挑戦しましたが、残念ながら不合格でした。しかし、その生徒が、「漢検を受検して良かったです。不合格で悔しいけれど、やっぱり努力不足でした。でも、漢字を勉強することは楽しかったし、すごく自分のためになりました。」と言ってくれたのです。漢字の勉強を通して漢字の大切さに気付き、また、たとえ結果に結びつかなくても、その過程で努力することの大切さを感じてくれたのだと思います。その生徒はこれからも漢字への意識を持つとともに、さまざまなことに挑戦し続けてくれるでしょう。逆に生徒に教えられたような、また教育活動を通して生徒に大切なことを伝えられたと実感できた、教員冥利に尽きる瞬間でした。


学校紹介

校長:近藤 正美 生徒数:984名

校舎外観  本校は、明治34(1901)年に静岡県立中学校として開校し、今年で創立110年目を迎えます。県下でも有数の歴史と伝統を持つ高校として、「鍛えよう若き日を」のスローガンのもと、生徒、教員、保護者、同窓生、地域が一体となった学校づくりを目指しています。
(平成23年4月現在)


※掲載内容(所属団体、役職名等)は取材時のものです。


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