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団体受検 取組事例

高校

国語をスキルという側面で捉え、「文章検」で数値的な目標設定をしています。

国語科 高橋 一嘉先生

北海道

[公立] 北海道札幌国際情報高等学校

国語科 高橋 一嘉先生

学校の特色

 本校は、「世界の人々から尊敬されるグローバルシチズンとしての日本人の育成」を教育目標に掲げる学校です。グローバルシチズンとして備える態度・能力には次の3つがあげられます。

①他者と共生しようとする態度
 日本人としての礼節、勤勉などのアイデンティティを大切にしながらも、世界の多様性を理解し、異なる社会に生き、異なる価値観をもつ他者と共生しようとする態度

②主体的に学び、考え、判断しようとする態度及びその能力
 社会の変化に対応すべく、主体的に学び、得られた知識やスキルを用いて、世界と地域の諸問題について考え、判断しようとする態度及びその能力

③発信・議論しようとする態度及びその能力
 自らの「学び」の成果を積極的に発信するとともに、その内容について臆せず他者と議論しようとする態度及びその能力

 本校では、全ての教育活動を通して、グローバルシチズンとして備えるべき態度・能力の育成に配意した指導を行っています。


国語科の取り組み

 グローバルシチズンの育成に必要な力の一つは、未知の状況に対応できる力を身につけることです。それには、英語力や偏差値による競争力だけにとらわれない、母語を使ったコミュニケーションを通して考える力が必要だと思います。つまり、広く社会の問題に関心を持ち、コミュニケーションを通して、自分の意見を証拠に基づいて論理的に表現し、発信することです。そうした経験を積み上げていき、物事のエッセンスを捉える力を身につけていくことが必要なのです。エッセンスを知ることは、原理を知ることにつながる。原理を知ることは、知恵を生み、それが未知の状況に対応する力になります。
 本校の国語科では、評論文も文学的文章もテクスト分析からクリティカルリーディングまでの指導をコミュニケーションベースの授業で展開しています。評論文のテクスト分析は、まず論理の基本三原則「対、言い換え(抽象・具体)、因果」に則り、文と文、段落と段落の関係を捉え、文章全体をシンプルな構造体としてとらえるトレーニングを行います。その後、生徒から出された「何故」という問いを一般化してテーマ設定をし、それに対して生徒、教師が対話(ダイアローグ)を繰り返すことで、クリティカルシンキングを鍛えていきます。この対話を通して、コミュニケーションにおける「話す」「聴く」の言語スキルも身につけていくのです。このような授業は予定調和では進まず、教員自身も未知の状況に対応する指導力が求められます。しかし、教師自身がそれを実践することで、生徒たちに未知なる状況に対応する力を身につけさせることができるのです。


「文章検」への取り組み

 教育とは本来、非効率的なものです。ですから、教育のアウトカムを学校在学中に計ろうとするのは、あまり意味を持たないと考えます。何故なら、そのアウトカムを計るときの時間の幅は、一生であるからです。しかし、国語の先生ならば感じたことがあると思いますが、国語は英語とは異なり、数値目標の設定しにくい教科です。英語のように「英検、何級取った。」とか、「TOEICで何点取った。」とか、具体的な数値目標を設定することができません。そのことを羨ましいと思ったことはないでしょうか。教育の本質が非効率的なものであるとはわかっていても、本当の効果は、社会に出てから実感されるものだとわかっていても、国語も英語と同じように単位時間内でどれほどの効果を上げたかを見たいとつい思ってしまいます。
 そういう意味において、「文章検」は国語をスキルという側面で捉え、数値的な目標設定ができるという利点があります。本校の普通科では、高1で準2級、高2で2級の取得を目標としています。そして、日常の授業で学習したスキルを、リサーチプロジェクトというPBL*につなげ、自己の考えを発信するという取り組みを実施しています。
 しかし、検定に合格するための直接的な取り組みは基本的に行っていません。何故なら読解力や作成力の問題は、出題を予想しての事前指導があまり意味を持たないからです。本校が目指すグローバルシチズンの育成に求められる能力の一つは、予定調和による学習では身につかない未知の問題に対する判断力、表現力です。「文章検」が本来求めている力も、まさにこうした力だと私は思います。

*プロブレムベースドラーニング(問題解決型学習) 自ら問題を発見し解決していく能動的学習法


小・中学校教員へのメッセージ

 小学校での英語必修化が進んでいますが、英語の上達には、日本語による高度な思考力が必要です。日本語力の向上には、小学校から高校までの一貫した言語スキルと思考力の積み上げが肝要で、そのためには小・中・高校間のカリキュラムの連携が求められると思います。しかし、現状は必ずしもそうはなっていません。学校間は大きな垣根によって隔たれています。その隔たりを繋ぐ役割を担っているのが、文章検ではないでしょうか。私は、「文章検」を小学校からの学習に取り入れ、日本語の習熟度を学年ごと、段階的に測っていくことが、子どもたちに確かな日本語力を身につけさせ、グローバルシチズンを育成することにつながっていくのだと思います。


※掲載内容(所属団体、役職名等)は取材時のものです。


学校紹介

北海道札幌国際情報高等学校 <創立>1995年

 国際化、情報化に対応する複合的な教育を目指す新しいタイプの高校として、札幌市に設立された公立高校(共学)。学習内容が大きく異なる「普通科」「国際文化科」「理数工学科」「グローバルビジネス科」を設け、学科集合型高校として独自の教育が行われている。2015年から5年間、文部科学省よりSGH*アソシエイト校に指定されている。

*グローバル・リーダー育成に資する教育課程等に関する研究開発を行う高等学校を、文部科学省がSGH(スーパーグローバルハイスクール)として指定する制度


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